第47回報知映画賞の表彰式が16日に都内で行われ、各賞の受賞者が登場した。

  • 左から山野晃プロデューサー、夏目真悟監督、白鳥晴都、尾野真千子、福山雅治、有村架純、嵐莉菜、石川慶監督、山崎敏社長、李相日監督

    左から山野晃プロデューサー、夏目真悟監督、白鳥晴都、尾野真千子、福山雅治、有村架純、嵐莉菜、石川慶監督、山崎敏社長、李相日監督

表彰式では報知新聞社 代表取締役社長 依田裕彦氏、東宝 代表取締役社長 松岡宏泰氏からの挨拶も。スケジュールの都合で登壇できなかった片山慎三監督、横浜流星からはVTRでのコメントも寄せられた。

助演女優賞に輝いた尾野真千子は「こんなにたくさんのお芝居をさせていただけて、本当に幸せだなと日々感じて、それなのにこんなに素晴らしい賞をいただけて、もっともっと幸せな気分になりました」と喜びを表す。「こうやって賞をいただくと、『もっと頑張れ』と言われているような気持ちになります。だからまだもう少しお芝居を続けていいのかなと思ってます。もうちょっとこの世界に頑張ってみようと思います。ですので、皆さん応援よろしくお願いたします」と頭を下げた。

また、「ガリレオ」シリーズの最新作『沈黙のパレード』で主演男優賞に輝いた福山雅治は、「ガリレオという作品にはおよそ15年ほどかかっています。15年かかってこの場に立たせていただけてるんだなと思っています」としみじみ。「天才物理学者」というキャラクターを表すために話し合った日々を振り返り、「僕らはおそらく口にこそ出さなかったんですけど『発明をしてやるんだ』と思っていた」と明かす。

さらに福山は「生みの親である東野(圭吾)先生も『湯川学というキャラクターが人間として認められたようで、とても嬉しく思っています』と嬉しいコメントを出してくださってました。とても深くとても嬉しく僕も受け止めておりまして、東野先生が生み出した発明、我々がスタッフと共に作り上げた発明が15年かけて認められたのかなという思いです」と語る。「えてしてこういったことは時間がかかるものですが、この場で結実できたこと、とても嬉しく思っています」と喜んだ。

福山は「自分にとって賞をいただくということは予想もしていないことで、僕は53歳なんですが、17歳の時に父を亡くし、その時の父が53歳でした」と明かす。「18歳で東京に出て来て、『何者かになってやるんだ』という思いだったのは間違いありません。その時は何も持ってなかったに等しいですけど、出会うものや人、こと、全てを自分の体に血肉化して何者かになってやるんだという思いで東京に来て、今日その“何者かになる”という一つの目標がこの場所で1度叶えられたような気がしています」と今回の受賞には並々ならぬ思いを持っている様子。

最後に福山は「あまり謙遜しすぎるのも共にものを作っている人や、僕のことをつぶさによく見てくださっている方に対して失礼に当たるので、謙虚でありたいと思いながらも、謙遜しすぎずに、この賞を誇りに思いながら受け止め、なかなかもらえるものではないと思っていますが、またこの場に呼んでいただけるようこれからも精進していきたいと思います」とスピーチを締め括った。

第47回報知映画賞 受賞・登壇者一覧

作品賞・邦画部門:『ある男』石川慶監督 花束ゲスト:坂元愛登
作品賞・海外部門:『トップガン マーヴェリック』東宝東和 代表取締役社長 山崎敏
アニメ作品賞:『劇場版 四畳半タイムマシンブルース』夏目真悟監督

主演男優賞:福山雅治『沈黙のパレード』花束ゲスト:西谷弘監督
主演女優賞:有村架純『前科者』花束ゲスト:田畑志真
助演男優賞:横浜流星『流浪の月』代理:李相日監督
助演女優賞:尾野真千子『20歳のソウル』『千夜、一夜』『サバカンSABAKAN』 花束ゲスト:金沢知樹監督

監督賞:片山慎三『さがす』代理:山野晃プロデューサー
新人賞:嵐莉菜 『マイスモールランド』花束ゲスト:アラシ・カーフィザデー、リリ・カーフィザデー、リオン・カーフィザデー
新人賞:白鳥晴都『ぜんぶ、ボクのせい』花束ゲスト:松本優作監督