シャオミは7月から8月にかけて、日本市場に投入する新製品を相次いで発表しました。その中にはワイヤレスイヤホンやスピーカー、ゲーミングモニターのほか、ロボット掃除機や保温ポット、照明器具といったスマート家電、さらにはボールペンやサングラス、スーツケースといった非電化製品まで幅広い製品が含まれています。
実はそれらの新製品は、7月に開催されたメディア向けの体験会でいち早くお披露目されていました。新製品の発表が一段落したこのタイミングで、あらためて体験会での写真とともに今夏のシャオミ製品群を振り返ってみましょう。
中国では白物家電や生活雑貨、文具なども手掛けるシャオミ
日本ではおそらく多くの人がシャオミについて、スマートフォンを中心に、タブレットやスマートウォッチ、ワイヤレスイヤホンといった周辺機器を展開するスマホメーカーとして認識しているでしょう。ですが中国で同社は、こうしたデジタル機器のみならず、見守りカメラやロボット掃除機、照明や調理家電など、家電製品も豊富に取り扱っています。加えて、スーツケースやバッグ、文具から衣類にいたるまで、生活雑貨やファッションにカテゴライズされるような製品もたくさん手がけています。
筆者は数年前に上海のシャオミストア(中国での名称は小米之家)を訪れたことがありますが、ショールームのような店舗はアップルストアのようでもあり、クラウドファンディング製品に触れられるアンテナショップの「b8ta」や、シンプルな生活雑貨が並ぶ「無印良品」のようでもありました。ちょっと珍しいデジタルガジェットから、白物家電を含むスマート家電やIoT製品、さらには生活雑貨まで幅広い製品が並んでいて、ライフスタイル全般を提案、体験できる店づくりになっており、わくわくしたのを覚えています。少なくとも中国では、シャオミはそのようなブランド展開をしています。
日本では2019年12月の市場参入以来、長くスマートフォンを中心に製品を展開をしてきましたが、スマートバンドやスマートウォッチ、ワイヤレスイヤホン、タブレット、モニターと徐々にラインナップを拡充。最近では空気清浄機や加湿器などの季節家電、ロボット掃除機、見守りカメラといった白物家電、スマート家電製品も増えてきています。今回はそこへサングラスやスーツケースなどのライフスタイル製品も一部強化されることになりました。
ボールペンやサングラスも。この夏日本市場に投入されたシャオミの新製品群
そういった中国でのブランド展開をもとに、この7~8月に日本国内でシャオミは以下のような新製品を発表したわけです。もちろんこのほか、5月から6月にかけて発表された「Xiaomi 14 Ultra」「POCO F6 Pro」といったスマートフォン、「POCO Pad」「Redmi Pad Pro」といったタブレットも積極的に販売されています。
“シャオミはスマホメーカー”という認識はもう古い
シャオミは5月25日に、東京・渋谷PARCOの5階に「Xiaomi POP-UP Store」をオープンしており、今回紹介したような幅広い新製品(すべてではありませんが)に実際に触れ、購入もできる貴重な場となっています。こちらは9月1日までの期間限定での出店になりますが、スマート家電やライフスタイル製品のラインナップの充実により、日本でも常設のシャオミストアが展開されることを、期待してしまうファンは少なくないでしょう。
前述の7月の体験会では、文具などの投入がリアル店舗での展開を睨んでのものであるとのコメントがあり、ライフスタイル製品についても「投入できる準備が整ったものから、徐々にラインナップを広げていきたい」という関係者の言葉がありました。日本でも、“シャオミはスマホメーカー”という認識を改めるときがきているのかもしれません。