映画『八犬伝』(10月25日公開)の特別試写会が、11日に都内で行われ、藤岡真威人、藤岡弘、が登場した。
同作は日本ファンタジー小説の原点『南総里見八犬伝』をもとにした、山田風太郎氏の小説『八犬伝 上・下』(角川文庫刊)の実写化作。里見家にかけられた呪いを解くため、運命に引き寄せられる若き8人の剣士たちの戦いをダイナミックに描く《虚》パートと、180話に及ぶ物語を悩み苦しみながら28年もの歳月をかけて書き上げた作家・滝沢馬琴の創作の真髄、そこで生まれた奇跡の実話を描いた《実》パートがシンクロする物語だ。
藤岡弘、&真威人親子、映画『八犬伝』イベントに登場
「『正義で何が悪い』ヒーロー談義付き特別試写会」と銘打たれた今回のイベントには、今作で最年少の八犬士・犬江親兵衛を演じた藤岡真威人が父・藤岡弘、とともに登壇。
先に舞台上に登場した真威人は、「正義を語るにはこの人しかいない! という人を僕、知っておりまして(笑)」と期待をあおる。息子からの紹介を受け、父・弘、が『仮面ライダー』の音楽とともに姿を現すと、会場からは大きな拍手が起こった。弘、は「なんかヒーローがどうのということなので……(笑)。息子と一緒に話しができるということなので、楽しみにしています」と照れながら挨拶した。
今作に出演するにあたり、父・弘、からアドバイスはあったかと聞かれた真威人は、「僕は八犬士の中で唯一馬に乗っているので、乗馬の練習に通わせていただいたんですが、そこでお世話になった先生が、かつて父が作品でご一緒したことがある方だった」と明かし、続けて「練習を重ねるなかで(先生が)『父と一緒に乗ってみないか』と言ってくれて、父と一緒に並びながら馬に乗るという貴重な経験をさせてもらえて、そこで馬に乗ったときの剣の振り方やいろんなアドバイスをもらった」と振り返った。
さらに「最終的にはなぜか家族全員5人で馬に乗って、近くの山を駆け回るという想像をしていない経験ができて(笑)。この作品で馬に乗るという機会をもらわなかったら実現しなかっただろうなと」と笑いを誘う。父・弘、も「僕が乗っているうちに3人の娘が興味を持ったんですね。自分のお兄ちゃんが見事に馬に乗っているので、『自分たちも乗りたい!』というので、『じゃあ乗りなさいよ』と」と述懐。「そうしたら乗れるようになって、『俺を先頭について来い』と言ったら、1人・2人は落伍するか来ないかと思ったら、全員ついて来ているんですよ(笑)。山の上まで行っているのに、よくこの細い道を上がってきたなとびっくりした」と子どものたちの成長ぶりに驚かされたようだ。
乗馬を通じ、改めて父のすごさを実感した真威人。「(父は)1人だけスピードが段違い。ビュンビュン飛ばしていくので、追いつくので精一杯で……」と父の背中を改めて思い浮かべ、「今まで時代劇など様々な作品で馬に乗ってきているので、実力の差を見せつけられた」と話していた。