第16回TAMA映画賞 受賞作品・受賞者が3日、明らかになった。

  • TAMA映画賞

同映画賞は、多摩市及び、近郊の市民からなる実行委員が「明日への元気を与えてくれる・夢をみせてくれる活力溢れる”いきのいい”作品・監督・俳優を、映画ファンの立場から感謝をこめて表彰」するもの。

最優秀作品賞には「ささやかな日々の営みとプラネタリウムを重ねながら、痛みを抱えてもなお他者に寄り添う人々を丁寧 に映し出し、観客の心に光をともした」として『夜明けのすべて』、及び「出会いの煌めきと透明感、儚さが同名主題歌にシンクロすると共に、光と音楽が一体となったスケート シーンの美しさがいつまでも胸に残る作品となった」と、『ぼくのお日さま』 が選ばれた。

最優秀男優賞には「『大いなる不在』において、虚構へ溶けゆく中で愛する者との別離を予感する「瀕死の王」の姿を観る者の脳裏に焼き付けた」と評価された藤竜也と、「『ぼくが生きてる、ふたつの世界』において、さまざまな感情が込められた手話で 親子の日常をとても自然に映し出して、観客を物語へと引き込んだ」という吉沢亮、最優秀女優賞には「ままならない不調に向き合う一生懸命な藤沢さんを愛情いっぱいに表現し、星空を見上げたときのような穏やかな幸福感をもたらした」という上白石萌音と、「『ナミビアの砂漠』において、自分勝手で暴力的な振舞いをとりながら心を壊してい く新たなるヒロイン像を、生々しくも魅力的にスクリーンに焼き付けた」という河合優実が選出された。

また最優秀新進男優賞の松村北斗は「『夜明けのすべて』において、社会のサイクルから外れかけた青年の心を縛りつける糸が少しずつほどけていくさまを精細な描写で体現した」、齋藤潤は「『カラオケ行こ!』において、表情や声色を繊細に使い分けることで、10 代の葛藤 を見事に表現し、今後の飛躍を予感させる確かな演技力を示した」と評価を受けたほか、下記の受賞者・受賞作品がそろった。

最優秀作品賞

『夜明けのすべて』 (三宅唱監督 及びスタッフ・キャスト一同)
『ぼくのお日さま』 (奥山大史監督 及びスタッフ・キャスト一同)

特別賞

呉美保監督 及びスタッフ・キャスト一同 (『ぼくが生きてる、ふたつの世界』)
押山清高監督 及びスタッフ・キャスト一同(『ルックバック』)

最優秀男優賞

藤竜也 (『大いなる不在』)
吉沢亮 (『ぼくが生きてる、ふたつの世界』『キングダム 大将軍の帰還』『かぞく』)

最優秀女優賞

上白石萌音(『夜明けのすべて』)
河合優実(『ナミビアの砂漠』『あんのこと』『ルックバック』『四月になれば彼女は』)

最優秀新進監督賞

近浦啓 監督 (『大いなる不在』)
山中瑶子 監督 (『ナミビアの砂漠』)

最優秀新進男優賞

松村北斗(『夜明けのすべて』『ディア・ファミリー』『キリエのうた』)
齋藤潤(『カラオケ行こ!』『瞼の転校生』『からかい上手の高木さん』『正欲』)

最優秀新進女優賞

森田想(『辰巳』『朽ちないサクラ』『サユリ』『NN4444』『愚鈍の微笑み』『正欲』)
早瀬憩(『違国日記』『あのコはだぁれ?』)