映画『今夜、世界からこの恋が消えても』(7月29日公開)の大ヒット御礼舞台挨拶が12日に都内で行われ、道枝駿佑、福本莉子が登場した。
同作は一条岬の同名恋愛小説の実写化作。眠りにつくと記憶を失ってしまう「前向性健忘」を患ったヒロイン・日野真織(福本)と、そんな彼女を献身的に支えるも、自らも大きな秘密を隠し持っている主人公・神谷透(道枝)の儚くも切ない、記憶にまつわる愛の物語となる。
現在動員50万人のヒットとなり、プライベートでも同作を観に行ったという道枝は「すすり泣きの声だったりで、感動されてるんだなということを肌で感じられたので、すごく嬉しかったです」と喜ぶ。「今日もメンバーの高橋(恭平)から『セカコイ2回目行ってくる』とさっき連絡がきまして。メンバーも2回観に行ってくれてるので、それほどたくさんの方々に愛されてる作品なんだなと感じました」と明かした。
この日は泣きグッズとしてハンカチ、マスク、サングラス、バスタオル、バケツ、水槽が示され、なぜかモノボケのような空気に。道枝は「こう持って、涙をぬぐうんじゃなくて、垂れ流し状態で落とすため」などと軽快なトークでバケツを選び「ポップコーンの代わりに抱いて」とボケる。そして「ポップコーンはこう(右手)、泣きそうになったらこう(左手)泣いて」と両手に抱えるイメージを示すも、「いや、やめてください。勧めた割にすいません。ダメですよ、みなさんバケツ持ってきちゃ!」と注意していた。
またモノボケのグッズに見守られながら花束を持った2人は「道枝さんしかきっと透を演じられないんじゃなかなと思うくらい、原作読んだ時からぴったりだなと思っていて、道枝さんだから信じられたなとも思いました。大変なことがいっぱいあると思うけど、心と体を大切に頑張ってください」(福本)、「刺激をいただきましたし、僕が言える立場じゃないですけど、これからもっと素敵な女優さんになられるんだおうなと感じました。福本さんが真織で本当に良かったなと心の底から思いますし、皆さんに感謝します」(道枝)と互いに感謝の言葉を贈る。
さらにこの日はサプライズで原作者の一条岬からのメッセージも。「『俳優としての道枝駿佑に神谷透を託したい』製作陣との初打ち合わせの際、プロデューサーの2人が熱を込めてそうおっしゃっていた時のことを今でもよく覚えています。あとから思い返しても信じられないぐらいに嬉しいことでした。たとえ人生を何度やり直しても、道枝さんに透を演じてもらえるような幸運には出会えないと思っています。道枝さんの演技に支えられ、映画を観終わった後は、命は誰もが信じられる奇跡であると自然に感じることができました。私だけでなく、多くの人がそう感じたと思います。道枝さんの俳優人生の1ページに透の名前が入っていることが誇らしいです。神谷透の人生を生きてくださり、本当にありがとうございました」と読み上げられる。道枝は「原作者の方からこういったメッセージをいただけるのはなかなかないので、本当にそう思ってくださっていたんだなと感じてすごく感慨深い思いというか、感謝の気持ちでいっぱいになりましたね」と噛み締めていた。