茨城県とJeSU、日本サッカー協会(JFA)は9月4日、JFAハウスにて、2019年に「いきいき茨城ゆめ国体・いきいき茨城ゆめ大会」の文化プログラムで開催予定のeスポーツ競技の大会について、共同記者会見を行った。

本大会は、「第74回国民体育大会」および、「第19回全国障害者スポーツ大会」の開催に合わせ、国民体育大会文化プログラムとして開催される全国初の「都道府県対抗eスポーツ大会」だ。

今回の記者会見では、大会名「全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2019 IBARAKI」のお披露目とともに、大会種目が『ウイニングイレブン2019』であることが発表された。さらに、大会のロゴマークについて、大井川茨城県知事から「デザインは日の丸と月桂樹から。フォントはデジタルらしい角張った書体で、色は日本国旗の赤と茨城県章の青からとっています」と発表された。

茨城県の大井川和彦知事

全国都道府県対抗eスポーツ選手権ロゴ

国体の開催でeスポーツの認知と裾野の拡大に期待

大会形式は3人1組による団体戦で、プラットフォームはPS4を使用する予定。部門は、年齢制限のない「オープンの部」と、高等学校等に在籍する者を対象とした「少年の部」の2つだ。

2019年4~7月に、JeSUとJFAによるオンライン/オフライン大会形式の予選会が実施され、各都道府県代表が選出される。都道府県ごとの予選会の方法は2019年2月から随時発表する予定。本大会の開催日は2019年10月4~6日で、開催場所は茨城県内だ。

会見にはJeSUの岡村秀樹会長とJFAの田嶋幸三会長の2人も出席し、意気込みを語った。

「eスポーツの認知、裾野の拡大のため、国体での開催は喜ばしいこと。アジア競技大会では、eスポーツ6タイトル中の1タイトルに『ウイニングイレブン』が選ばれ、日本チームが優勝しました。彼らも国体への参加を希望しています。また、他のタイトルも検討中です」(岡村会長)

JeSUの岡村秀樹会長

「年齢、性別、障害の有無に関係なく参加できることに感銘を受けています。サッカーとサッカーゲームには相乗効果が見込めるでしょう。eスポーツでサッカーに興味をもっていただき、サッカーを始めてもらえれば嬉しいですね」(田嶋会長)

JFAの田嶋幸三会長

記者会見の最後には、9月15日に茨城ゆめ国体・いきいき茨城ゆめ大会の開催1年前を記念し、「全国都道府県対抗eスポーツ選手権2019 IBARAKI」の前哨戦となる「茨城プレ大会」の開催を発表した。会場は、つくば国際会議場。茨城県民を対象に『ウイニングイレブン2019』を使用して、オープンの部、少年の部の2部門で開催する予定だ。

なお、今回の会見では未発表だったが、参加条件や大会のレギュレーションなどの話も関係者から伺うことができた。

県代表となるには、その県に在住する者、もしくは学校や職場が所在していること、もしくはその県の出身であることが条件だという。さらに大会は3v3での対戦で、アジア競技大会で行われた1v1、2v2の対戦形式ではないそうだ。これらの詳細は、東京ゲームショウ中、もしくはその後に公式発表があるらしいので、そちらを待つのが確実だろう。

プラットフォームがPS4であることからもわかるように、基本的に戦いの場はオンライン上だ。したがって、今大会の最大のハードルは、「チームを組むこと」だと言っても良いかもしれない。同じ県の代表資格を持つ強豪プレイヤーと、どうやってコンタクトを取っていくのかが問題だ。ただし、代表選出の詳細が発表されていないので、もしかしたら個人で予選に参加し、県予選上位3名で代表チームを組む可能性もある。その場合は、そこで初めて顔を合わせるわけなので、チームワークの構築が課題となるだろう。

(岡安学)