タムロンは9月26日、フルサイズミラーレス一眼カメラ用の中望遠マクロレンズ「90mm F/2.8 Di III MACRO VXD (Model F072)」を発表した。希望小売価格は、ソニーEマウント用が126,500円、ニコンZマウント用が134,200円。10月24日より発売する。
1979年に初代90mmマクロレンズ「SP 90mm F/2.5 (Model 52B)」が発売され今年で45周年。これまで多くの「タムキュー」が進化を重ね、2024年版はフルサイズミラーレス対応になっての登場となった。新モデルでは、徹底した光学シミュレーションにより、柔らかくとろけるようなボケ味と被写体を際立たせた立体感のある描写、中央部から四隅まで妥協のない解像性能を実現している。
レンズ構成は12群15枚で、4枚の特殊硝材LD(Low Dispersion:異常低分散)レンズが光の分散性を抑制し、軸上色収差と倍率色収差を良好に補正する。ゴーストとフレアを抑制し、逆光下でもクリアでヌケの良い画像が得られるBBAR-G2(Broad-Band Anti-Reflection Generation 2)コーティングも施した。用途としては、マクロ撮影だけでなく、ポートレート、テーブルフォト、遠景撮影など、あらゆるシーンで活躍できる。
絞り羽根枚数は、タムロンでは初となる12枚(円形絞り)構成。最大撮影倍率1:1から1:4付近のマクロ領域では、絞り解放時の玉ボケが真円になるよう配慮している。また、画面四隅まで口径食を抑える工夫により、絞った際にすっきりとした光芒表現も得られる。
フードは新型となり、フィルター操作が容易なスライド窓を装備。窓から指を差し込んでフィルターを回転させることでフィルター調整を可能としている。AF駆動には、リニアモーターフォーカス機構「VXD」(Voice-coil eXtreme-torque Drive)を搭載。タムロン史上最高レベルの高速・高精度動作で、ストレスのないピント合わせが可能。動体追従性も高い。
そのほかの機能は、カメラや「TAMRON Lens Utility」から機能を割り当てられるフォーカスセットボタン、被写体からピントが外れた際の素早い再合焦に役立つフォーカスリミッタースイッチなどを搭載。フィルター径は67mmで、本体サイズは最大径が79.2mm。長さはソニー用が126.5mm、ニコン用が128.5mm、重さはソニー用が630g、ニコン用が640g。丸型フード(フィルター回転窓付)、フロントキャップ、リアキャップが付属する。