ヤマハは、電子ピアノ「Clavinova」シリーズの新モデルとして、「CVP-909PE」「CVP-909B」「CVP-905PE」「CVP-905B」の4モデルを2023年6月1日に発売する。価格はいずれもオープン、市場想定売価は「CVP-909PE」が60万5,000円前後、「CVP-909B」が55万円前後、「CVP-905PE」が35万5,000円前後、「CVP-905B」は33万円前後となる模様。
「Clavinova」はヤマハが手がける電子ピアノで、今年、初号機の発売から40周年を迎えた。今回発売される「CVP-900シリーズ」4モデルは、新開発の「グランドタッチペダル」でグランドピアノのペダルの踏み心地を再現。グランドピアノのペダルの支点位置に近い機構を採用し、足で感じる抵抗感がペダルを踏むときには重く、離すときには軽くなるようになっている。「CVP-909PE」「CVP-909B」では、さらに「GPレスポンスダンパー」によって、ペダルの効果が出始めるところでダンパーが動く重みを足から感じられ、グランドピアノさながらの踏み心地を実現している。操作パネルは、温かみと高級感のあるデザインを目指した。操作ボタンやガイドランプには青と白のLEDカラーを配置し、現在の状態が判別しやすくなっている。
音源部分は、ヤマハのコンサートグランドピアノ「CFX」と、ベーゼンドルファーのフラッグシップモデル「インペリアル」の最新サンプリング音源を搭載。演奏者の耳と同じ位置に特殊なマイクを置いてピアノ音を収録する録音手法「バイノーラルサンプリング」を、従来の「CFX」音源に加えて新たに「インペリアル」音源でも採用している。ヘッドホン着用時でもあたかもピアノ本体から音が響いてくるような臨場感が得られるとのことだ。
グランドピアノは、タッチの違いに対して、ハンマーやダンパー、弦などの内部機構がその都度異なる動きをしながら相互に影響し合うことで、さまざまな音色を生み出すが、それらをシミュレーションする技術「グランド・エクスプレッション・モデリング」を採用したことで、多彩な音色や響きなど細やかなニュアンスまでを表現できる。指で鍵盤を押してから離すまでのタッチの強弱に加え、タッチのスピードや鍵盤を押すときの深さに応じた音色の変化も弾き分けられるので、より、グランドピアノらしい演奏ができる。
さらに、楽曲は話題のJ-ポップなどポピュラー曲10曲を追加し、計413曲のポピュラー曲やクラシック曲を内蔵。譜面を表示し、鍵盤上部の「ガイドランプ」に沿って演奏を楽しめる。無料アプリ「Rec’n’Share(レックンシェア)」のiOS版にも対応。楽器とiOSデバイスを接続することで、演奏動画の撮影、編集、SNSへのアップロードやシェアを行え、デバイス内のお気に入りの楽曲に合わせて演奏を録音することもできる。
外装は、「CVP-909PE」と「CVP-905PE」が黒鏡面艶出し仕上げ、「CVP-909B」と「CVP-905B」はブラックウッド調となっている。