映画『ゴッドタン キス我慢選手権 THE MOVIE』の公開記念イベントが29日、東京・新宿バルト9で行われ、キャストの劇団ひとり、おぎやはぎらが出席した。

左から、佐久間宣行監督、やべきょうすけ、葵つかさ、劇団ひとり、矢作兼、小木博明、斎藤工

同作は、テレビ東京で放送中のバラエティ番組『ゴッドタン』で芸人たちがアドリブ芝居でキスを我慢し続ける企画『キス我慢選手権』を映画化した作品。企画内で驚異のアドリブ力を見せ”Mr.キス我慢”の称号を得た劇団ひとりが、記憶を失った元暗殺者・川島省吾という設定のもと、暗殺組織やゾンビ、キスをせがむ女たちが襲い掛かる中、24時間キスを我慢するミッションにアドリブで挑戦する――という内容で、映画は全国公開中。

イベントには、劇団ひとり、おぎやはぎの矢作兼、小木博明のほか、キャストの葵つかさ、斎藤工、やべきょうすけと番組のプロデューサーを務める佐久間宣行監督が登場。主演の劇団ひとりは、「精一杯、みんなで作ったので最高の作品が出来た。カメラワークもアドリブなので注目して欲しい」とあいさつし、「竹内力さんに静かに寄って行くシーンがあるけど、声が全く聞こえなくて近づいた。相手の声が聞こえないと、演技が出来ないから」とアドリブ芝居の苦労を吐露。一方、撮影中はバナナマン、松丸友紀アナウンサーと共にモニタールームで観覧していた矢作は「どのアドリブが良かった?って聞かれるけど、覚えてないくらい何個も名言を残した」と感嘆しながら振り返った。

主演の芝居がオールアドリブで一発本番ということで、キャストやスタッフは入念なリハーサルを行って撮影に臨んだ同作。謎の男を演じたやべは「どういうアドリブをするのかアワアワしながらやってました。棒を持っちゃった時は『どうしよう。叩かれるのかな?』と思った」とエピソードを明かし、劇団ひとりの演技を「感情移入が素晴らしくて、目を見て演技をされると引っ張られそうになった」と称賛。また、刑事役の斎藤も「こんな映画は今まで無いし、スゴイ瞬間に立ち会えた。ひとりさんが晩年の松田優作さんみたいに台本を超える演技をしていて、俳優の真髄を見た気がします」と尊敬の眼差しを向けると、劇団ひとりは「自然体で流れに身を任せてやってました。改めて俺ってスゴイな!天才と言われる所以かな?」と得意げな笑みを浮かべていた。