俳優の福山雅治が主演を務め、第66回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞した映画『そして父になる』の公開日が、当初予定していた10月5日から9月28日に繰り上げされることが1日、明らかになった。

9月28日に公開される映画『そして父になる』

是枝裕和が監督・脚本を務める同作は、福山にとって約5年ぶりの主演映画で、初めての父親役に挑んだ作品。第66回カンヌ国際映画祭に正式出品され、審査員賞を受賞した。同賞は、1987年の第40回カンヌ国際映画祭で三國連太郎監督作品『親鸞 白い道』が受賞して以来26年ぶり、コンペティション部門で日本映画が受賞するのは河瀬直美監督の『殯の森』以来6年ぶりのことだった。

現地の様子は連日、メディアで報じられ、福山も「あの10分を越えるスタンディングオベーションの中で感じた『届いた!』という手応えが、審査員賞という形で監督の元に届けられたことを心からうれしく思います」と喜びを伝えていた。このほど、1週間繰り上げて公開されることが決定。また、1日でも早い公開を望む声が多かったことから、9月24日から27日まで、全国の劇場で先行公開されることも決まった。

福山が演じるのは東京の建設会社で働くビジネスマン・野々宮良多。順風満帆な人生を送っていた良多だったが、ある日、病院からの連絡で6年間育てた息子・慶多は病院内で取り違えられた他人の子どもだったことが判明する。血の通わぬわが子に変わらない愛情を迷わずに注ぎ続ける妻・野々宮みどり(尾野真千子)と、一見粗野だが温かい相手方の家族との交流を通し、良多はそもそも自分は「父親」であれたのかと問いはじめる。

(C)2013『そして父になる』製作委員会