映画『明け方の若者たち』の公開記念舞台あいさつが8日、都内で行われ、北村匠海、黒島結菜、井上祐貴、原作者のカツセマサヒコ、松本花奈監督が出席した。

映画『明け方の若者たち』の公開記念舞台あいさつに出席した北村匠海(左)と黒島結菜

Twitterでの妄想ツイートが話題となり、10~20代から支持を獲得したウェブライター・カツセマサヒコの青春恋愛小説『明け方の若者たち』を映画化した本作。主演の北村匠海が主人公の僕に扮し、居酒屋で一目惚れした彼女(黒島結菜)との甘い恋愛や青春群像を描く。

昨年の大晦日に初日を迎え、1週間以上を経ての舞台あいさつに北村らが登壇。松本監督を含め同世代で製作された本作について北村が「大学の映画サークルの自主制作を作っている感覚というか、そういう空気の中で密度の濃い撮影でした。2週間ぐらいの期間で何度も明け方をみんなで見ながら撮影したし、また明日も会えると思いながら終わっちゃった印象ですね。青春に近いものがありました」と振り返った。

中学生の時に俳優として共演した松本監督との思い出話となり、「震災をまたいで日活の撮影所に泊まったりそういう時間を過ごしました。高校ぐらいの時に監督やっていると聞いてすげーなと思いましたが、このお話が決まる前も下北沢で偶然会って話す機会があり、またやれたらいいねと話してました。巡り合うモノだなと思いましたね」と感慨深げ。そんな北村や松本監督らと臨んだヒロイン役の黒島も「本当に自主映画の延長のような感じで撮影できたので楽しかったです。高円寺の駅前を走るシーンがあって、そのシーンは20~30分の間に10テイク撮らなくてはいけなかったんですが、みんなで一致団結して撮影できました。青春してるな~と撮影しながらも感じましたね」と満足そうだった。

新年初めての舞台あいさつということで、登壇者が今年の抱負を。北村は「僕はいっぱい失敗できたらな」といきなりのネガティブな発言も「昨年は役者としてもバンドとしても色々得た物が多かったです。だからこそ1回ここで立ち止まって色んなことを学び直し、1年ないし2年ぐらいかけてやろうかなと。学び直さないと向こう10年後20年後中身のない人間になりそうな予感がしたので、ここは一度身のぎっしり詰まったカニ味噌みたいな感じで(笑)。だから抱負としては地味に生きるという感じです」とユーモアを交えながらも発言の内容は真剣そのもの。対する黒島は「私はハッピーです。ハッピーで楽しく1年過ごせれば良いなと思っています」と力を込めれば、井上も「去年の自分を超えたいですね。新しい挑戦にもどんどんしていきたし、そういう所で満足できるクオリティーを持っていけるように自分を信じて突き進みたいです」と前向きだった。