Windows 11 バージョン21H2のマウス設定は、コントロールパネルに並ぶ「マウスのプロパティ」と、「設定」の二種類が用意されている状態だ。後者の場合、従来よりも大きいマウスポインターを利用できるため、ロジックが異なるように見える。

まず「マウスのプロパティ」の「ポインター」タブをよくご覧いただきたい。あくまでも選択できるのは、マウスポインターのデザイン(各ポインターファイル)であり、マウスポインターのサイズを変更する項目は用意されていない。

  • コントロールパネルの「マウスのプロパティ」

さらにProcess Monitorで動作を確認すると、HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Cursorsキーに格納された各文字列値を書き換えていることがわかる。

  • ポインターデザインを書き換えている状態。今回改めて気づいたが、レジストリエディターを呼び出している

次は「設定」の「アクセシビリティ/マウスポインターとタッチ」だ。まずはマウスポインターのスタイルを変更してみると、やはりHKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Cursorsキーの書き換えが行われている。

  • 「設定」はマウスポインターのスタイルに加えて、ポインターサイズも変更できる

  • こちらは「設定」でマウスポインターのスタイルを変更した状態。「設定」自身であるSystemSettings.exeがレジストリを書き換えている

さらに「サイズ」を変更すると、HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\CursorsキーにDWORD値「CursorBaseSize」、HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\AccessibilityキーのDWORD値「CursorType」「CursorSize」のデータを書き換えていた。

  • マウスポインターのサイズを変更すると各所のエントリーを書き換えている

カンのよい方はお気づきのとおり、あくまでもマウスポインターのサイズを変更していたのは、アクセシビリティー機能である。

Windows 11は関連する要素を1カ所……厳密には「Bluetoothとデバイス/マウス」などからアクセスするので2カ所だが、「マウスポインターの変更はどちらで実行すべきか」との疑問には、「『設定』で構わない」といえよう。