俳優の佐藤健が主演を務める映画『護られなかった者たちへ』(10月1日公開)のメイキング映像が24日に公開された。
同作は中山七里の同名小説の映画化作。全身を縛られたまま“餓死”させられるという、異様な手口の連続殺人事件が発生。捜査線上に浮かび上がったのは、過去に起こした事件で服役し、出所したばかりの利根(佐藤健)という男。刑事の笘篠(阿部寛)は利根を追い詰めるが、決定的な証拠がつかめないまま第三の事件が起きようとしていた。
この度公開されたのは、予告映像の冒頭でも使用されている佐藤健演じる利根が泥水に浸かり「ふざんけんな!」と絶叫するシーンの裏側。震災後の避難所で、利根がほかの被災者とトラブルになり地面に押さえつけられる場面で 「不器用で、熱くなったら止められない」と佐藤自身も語る、“利根泰久”という人物のエネルギーが高まった瞬間の1シーンとなっている。
このシーンは一連の動きを入念にチェックして挑むなど、現場でも慎重に撮影された。撮影合間には、共演の波岡一喜と笑顔で談笑する様子も見せる佐藤だが、カメラが回った瞬間、利根として感情が溢れ出す。グラウンドにできた泥の水たまりを見て「遠慮せず、僕の顔を泥水に全力で突っ込んでください」と共演者に告げるなど、積極的にこのシーンの作り込みに臨んだ佐藤。倒れ方や顔の浸かり方を細かくスタッフ・共演者と確認し、率先して段取りを進めていく。結果、顔の半分が泥水に浸かった状態で絶叫するというシーンが誕生した。
(C)2021映画「護られなかった者たちへ」製作委員会