映画『総理の夫』(9月23日公開)の完成披露試写会舞台挨拶イベントが8日に都内で行われ、田中圭、中谷美紀、貫地谷しほり、工藤阿須加、松井愛莉、 嶋田久作、片岡愛之助、 岸部一徳、河合勇人監督が登場した。

  • 左から田中圭、中谷美紀

    左から田中圭、中谷美紀

同作は原田マハ氏による『総理の夫 First Gentleman』(実業之日本社文庫)の実写化作。42歳で史上最年少にして史上初の女性総理となった凛子(中谷美紀)の夫で鳥類学者の相馬日和(田中圭)は、史上初のファーストジェントルマンとして担ぎ上げられてしまい、「政界」という未知なる世界で奮闘する。

花火が吹き出る派手な演出で登場したキャスト陣。真っ赤な階段の上段にいた田中と中谷だが、感染症対策のため手に触らないように田中が中谷をエアエスコートして降りてくる。実際に撮影について聞かれると、田中は「中谷さんと夫婦役と言うことで緊張しました。ハラハラしてましたよ」と明かし、中谷は「どういう意味ですか!?」とツッコミ。田中が「悪い意味じゃないんですけど、怒られると思ってました」と告白し、中谷は「悪い意味じゃないですか!」と苦笑していた。

中谷は同作について「当初は日本で女性の総理大臣なんて絶対無理でしょうという意地悪な気持ちで原作と脚本を読ませていただきました。でも凛子が、働く女性が子供を産み育てやすい社会を作るという素敵な理念を持っていて、女性でしたら誰もが願っていることですよね。一人の女性として共感して演じさせていただきましたし、とてもあたたかい、居心地のいい現場でした」と振り返る。さらに中谷が「田中圭さんが、役柄ではとても脇が甘いんですよ。あの、ご本人が脇が甘いというわけじゃないんですよ」と前置くと、田中は「甘くないです」と真剣な表情に。

中谷は「(役柄と違って)現場ではとても頼もしくて、優秀な助監督さんのように。歩き出すタイミングも教えて下さって、いつも頼りにしてました」と改めて感謝。田中は「中谷さんは『スタートと言ってから3間で歩くんですよ』『わかりました』とそのまま歩く出すような」と再現し、「そういうことが何度かあったので『よし、ここは俺が』という感じです」と語った。

役作りについて、中谷は「監督とお話して、『今の日本でヒステリックに主義主張をしかめっ面をしているような総理大臣は無理だよね』という意見に私も賛同して、極力世界中の女性リーダーを見ました。世界中には女性リーダーがたくさんいて、怒りを堪えて穏やかな口調で話をする姿を見ていました」と明かす。「あとは日和くんの優しさに包まれて演じていれば凛子になる」と田中との夫婦っぷりを見せた。