映画『サンセット・サンライズ』(公開中)の仙台凱旋舞台挨拶が18日宮城・MOVIX 仙台で行われ、菅田将暉、岸善幸監督、脚本・宮藤官九郎氏が登壇した。
同作は、楡周平氏の同名小説を映画化したヒューマン・コメディ作品。都会から“お試し移住”した釣り好きのサラリーマン・西尾晋作(菅田)と、宮城県・南三陸で生きる地元住民たちとの交流、人々の力強さや温かさをユーモアたっぷりに描く。脚本は宮藤官九郎が務め、『あゝ、荒野』『正欲』などの岸善幸監督がメガホンを取る。
菅田将暉・宮藤官九郎ら、映画『サンセット・サンライズ』の舞台・宮城に凱旋
南三陸を舞台にした同作。撮影の大部分を宮城県で行なったことから今回の凱旋舞台挨拶が実現した。、宮城県に約1年ぶりに戻ってきた気持ちを聞かれると、菅田は「⼀番観てほしかった皆さんに観てもらえたのが嬉しい」とコメント。そして、宮城県出身の宮藤は「『あまちゃん』を書いた時に、みやぎ絆大使なのに、なぜ宮城の話じゃないのかと言われて……今日これでやっと安心しました」と会場を沸かせた。
撮影現場の気仙沼市には、2023年の秋に約1カ月滞在しながら撮影を行なったそうで、菅田は撮影の合間に散歩や買い物をして、町を巡っていたという。気仙沼のお土産店にはよく足を運び「氷の水族館」では「氷でできたほやボーヤと写真を撮ったんです」とうれしそうに話した。また、三陸の新鮮な魚を使った料理が多く登場する今作。「間違いなく一番料理を食べた」という菅田は「もう⼀度食べたい料理」を聞かれると「モウカノホシ(ネズミザメの心臓)」と即答する。「(今は食べられない)生レバーが大好きだった人間としては、ほぼ生レバーみたいでおいしかった。また食べたいです」と笑顔を見せた。作品中の「モウカノホシ」「ハモニカ焼き」などの個性的な料理は、監督がロケハンで見つけたもので、脚本にはなかった料理だそうで、ほかにも「あざら」や「やきがぜ」などの名前も上がり「おいしかった」「お土産でも買った」と盛り上がっていた。
最後にスペシャルゲストとして、宮城県気仙沼市の観光キャラクター・ホヤぼーやが登場し、3人に花束を贈呈。最後のあいさつでは、宮藤が「宮城を舞台に、震災とコロナというシリアスな問題ながら、ハートフルなコメディに仕上げました。自分としてはがんばった作品です」と話し、菅田も「舞台となったその土地のよさを広めることができるのも映画の良さだと思いました。ほやボーヤもこれから羽ばたいてください」とほやボーヤへエールも送っていた。