落語家の笑福亭鶴瓶が主演を務める、映画『35年目のラブレター』(2025年3月7日公開)の出演者が25日、明らかになった。

  • 映画『35年目のラブレター』

同作は西畑保氏による実話をもとにした作品。読み書きのできない夫が35年間連れ添った妻に向けて書いた一通のラブレターにまつわるエピソードを描く。

この度、保と皎子を支える個性豊かな追加キャストが明らかになった。保が通うことになる夜間中学の教師・谷山恵役に安田顕。保に手を差し伸べ、長年にわたりじっくりと読み書きを教え支える教師という役どころを演じた。

西畑家の長女・浩実を演じるのは、徳永えり。そして、読み書きができずなかなか職につけなかった保を迎え入れる“寿司勝”の大将・逸美には笹野高史。皎子の姉・佐和子を演じるのは、江口のりこ。戦争で亡くした両親に代わり皎子を女手一つで育て上げた快活な姉を演じている。

絶妙なギャグを織り交ぜながら回覧板を届けに来る西畑家の永遠のお隣さん・光江役には、くわばたりえ。さらに浩実の夫・一秀役には本多力、西畑家の次女・美紀役はぎぃ子、美紀の夫・信介役は辻本祐樹(※辻は一点しんにょう)が演じる。

安田顕 コメント

この作品は本当に素晴らしく、参加できて嬉しかったです。撮影前に「えんぴつの会」という自主夜間中学を見学させていただき、谷山恵先生という役を自分の中に落とし込んでいきました。歳を重ねると挑戦することが少なくなっていくと思っていましたが、本作を通じて、いくつになっても自分次第で挑戦できると痛感しました。「辛いことがちょっとのことで幸せに変わる」という保さんのセリフを、本当に説得力を持って証明してくれる作品です。ぜひご覧になってください。

徳永えり コメント

撮影はあっという間に終わってしまい、もっと共演の皆さんと一緒にいたかったです。撮影の合間も本当の家族のようにナチュラルなお話をさせていただき、その延長で、お芝居の上でも家族らしい良い空気感が出ていると思います。最近は手紙を書く機会が少なくなっていましたが、本作を通じて、手紙は形に残りその手紙を読み返すと温かい気持ちになるのだと改めて実感しました。皆さんもぜひこの映画をご覧になって、大切な方に手紙を書いて残していただきたいなと思います。

【編集部MEMO】
映画『35年目のラブレター』は実話をもとにした物語。戦時中に生まれた西畑保氏は十分な教育を受けることができず、読み書きができないまま大人に。自分を支え続けてくれた最愛の妻への感謝を自身で書いた手紙で伝えようと、夜間中学に通い始める。一から文字を習い、妻へのラブレターを書こうと奮闘する夫婦のエピソードは、2003年に朝日新聞で紹介されると、テレビや雑誌で取り上げられ、さらには創作落語になるなど様々な形式で広まり多くの感動を呼んだ。

(C)2025「35年目のラブレター」製作委員会