映画『ゴジラ-1.0』(公開中)のアカデミー賞受賞記念大ヒット御礼舞台挨拶が20日に都内で行われ、神木隆之介、浜辺美波、青木崇高、吉岡秀隆、佐々木蔵之介、山崎貴監督が登場した。

  • 山崎貴監督

同作は、ゴジラ70周年記念作品であり、日本で製作された実写版ゴジラの30作品目という特別な節目である最新作。監督・脚本・VFXを、自身もゴジラのファンであることを公言する山崎貴が務め、主人公・敷島浩一を神木隆之介、ヒロイン・大石典子を浜辺美波が演じている。第96回アカデミー賞で、アジア映画として初の視覚効果賞を受賞した。

■映画『ゴジラ-1.0』アカデミー賞の裏側について質問攻めにあう山崎貴監督

この日は、キャスト陣が“囲み取材”の形で監督に質問をすることに。神木は「“世界の貴”と言われておりますけど、次は“宇宙の貴”でよろしかったでしょうか?」と質問し、
山崎監督から「うるさいわ!」とツッコまれる。さらに神木は「(スティーブン・)スピルバーグ監督が3回ゴジラを観てくださったと聞いたんですけど、“宇宙の貴”としては『スター・ウォーズ』とか撮りたいってあるんでしょうか?」と尋ね、監督は「撮りたいと言って撮らせてくれたらいいんですけど」と苦笑。

一方でスピルバーグ監督については「ガチで3回観てくれたらしいです。自宅にあるシアターで観て良かったので、IMAXで見たんですって。それも良かったので、その後Dolby Cinemaでも見たんですって。ガチなんです」と明かす。「その時にゴジラを持ってたんですけど、超欲しそうに見ているんですよ。『それどこで買えるの?』と言うから、『一番くじといって、くじ引かないと買えないやつなんですよ』と言ったら、『そうか……』みたいな顔をしているから、『いります?』『くれんの!?』と」と様子を説明。

青いせびれのラストワン賞と、黒いA賞があったそうで「1つしかあげられないけどどっちがいい?」という山崎監督に、スピルバーグ監督は悩みながらA賞を選んだそう。山崎監督は「スピルバーグの家には一番くじのゴジラが飾られています。スピルバーグの心の中に少年の気持ちが残ってるという感じで本当に嬉しかったです」と喜んでいた。

また「週刊震電」を名乗った青木は、授賞式でのスピーチについて質問。山崎監督は「本当に申し訳ないんですけど、ボロボロだったんです。英語が酷くて」と言い訳しつつ、「事前に書くくらいは期待してたんですよ」と受賞への期待もあって用意していたことを告白。「さすがに、呼ばれた時に読むものないと恥ずかしいと思って、翻訳してもらったんですけど、いっぱい書き直したりして、1回も通しで読んでなくて。しかも字が汚い。慌ててるから。壇上に上がったら読めなくて。緊張もあるんだけど、字が汚すぎて」と振り返る。

「横で渋谷(紀世子)が『45秒経ったら音楽が鳴るから』とずっと言ってて、ドキドキしちゃって。ひどい発音で、アメリカの人は何言ってるかわからなかったと思う。ただめちゃくちゃ優しかったです。『頑張って英語読んで!』『頑張って』という空気が伝わってきた」と感謝する監督。吉岡が「せっかく(アーノルド・)シュワルツェネッガーさんからいただいたから、『I’ll be back』って言ってほしかった」と『ターミネーター』にかけて希望すると、「そんな洒落たこと言えるような雰囲気じゃないよ!」と答えていた。