第47回 日本アカデミー賞「新人俳優賞」受賞者撮りおろしビジュアル「NEW CINEMA FACE 2024」が15日、公開された。

  • (左から)アイナ・ジ・エンド、市川染五郎、原菜乃華、黒川想矢、柊木陽太、福原遥、高橋文哉、桜田ひより

同ビジュアルは、第35回(2011年)より開催し、今年で12年目を迎える新人俳優賞受賞者(アイナ・ジ・エンド、市川染五郎、原菜乃華、黒川想矢、柊木陽太、福原遥、高橋文哉、桜田ひより)の撮りおろし企画。2月23日~3月15日まで、東京・渋谷 RAYARD MIYASHITA PARKに掲出される。

日本アカデミー賞の歴史の中で第5回から設けられた「新人俳優賞」。1982年の初回の受賞者である佐藤浩市、真田広之、中井貴一、石田えり、かとうかずこ、田中裕子の6人に始まり、歴代「新人俳優賞」受賞者はその後も「主演」「助演」で再び日本アカデミー賞を受賞するなど各方面で活躍を続けている。

選出は日本アカデミー賞協会会員約4,000人の投票により決定。原則として映画初出演でなくとも、主演・助演クラスの大役を演じ、印象を与えた俳優を対象としている。

コメントは以下の通り。

「自分にとって『映画』とは? 10年後、20年後の自分像は?」

■アイナ・ジ・エンド(『キリエのうた』)

映画の撮影は、キャストの裏側で何百倍の数のスタッフさんが動いてくれていて、「この人たちのおかげで映画が撮れるんだ、出てる人たちだけがすごいんじゃないんだ。この方々がこうやって守ってくれてるから、私は私のお芝居と、歌うことに精一杯でいいんだ」って思えた瞬間でした。将来は自分のことというより、自分が教えてきてもらったことを次の世代に、未来の子供たちに愛を持って教えていきたいという気持ちが強いです。

■桜田ひより(『交換ウソ日記』)

一つの作品を通して泣いたり笑ったり、観ている側と創っている側で共鳴しあえるところが映画の魅力だと思います。私自身、映画が大好きで、とても大切なもので人生の一部になっています。みなさんにとってもそうであったらいいなと思います。(将来のことは)あまり想像がつかないのですが……ずっとお芝居を続けられていたら嬉しいです。年齢を重ねながら、少しずつ大人な自分になっていきたいです。

■原菜乃華(『ミステリと言う勿れ』)

私にとって映画は、恩人のような存在です。作品一つで人生や考え方を左右してしまうような力を持っていて、観てくださった方のこれからに関与してしまう怖さもあります。だからこそ、その責任も背負いながらお芝居していかなければいけないなと日々思いながら現場に立っています。具体的な目標ではないですが、年齢を重ねても、意見やアドバイスを素直に聞くことができて、変化し続けられるような柔軟な人でありたいです。

■福原遥(『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』)

普段自分が生きている世界と全然違う世界に入らせてもらえる場所と言いますか、作品の中、世界観にしっかり浸れて自分自身とも向き合える存在だと感じています。いろんな世界に連れて行ってくれるものだと思います。(10年後20年後の自分も、)色んな作品に携わっていられたらなって思います。そしてまた、この日本アカデミー賞の舞台に立てるように頑張りたいです。

■市川染五郎(『レジェンド&バタフライ』)

映画はお客さまに平面で届くので、舞台の人間としては「いかに立体的に見せるか」「画面を通してどれだけ熱量を伝えられるか」を意識しています。舞台と映像との違いは色々ありますが、作品にかける想いや臨み方に違いはないと感じました。今後も、自分が“その瞬間”に感じていることを大事にしていきたいと思っています。出会った人、作品に、とにかく熱意を注いで、その積み重ねで過去と未来を繋いでいくような生き方をしたいです。

■黒川想矢(『怪物』)

(映画は)いつ、どんな時代に観ても、受け取るものがたくさんある気がしています。「怪物」でカンヌ国際映画祭に行かせていただいた時に、外国の方からメッセージをいただいたことが心に残っています。言語がわからなくても伝わるものなのかな、と思います。(10年後20年後は)何をしているか想像はつかないのですが、まず人として、優しくありたいです。その上で、人に頼ることもできて頼られることもある。そんな人でありたいです。

■高橋文哉(『交換ウソ日記』)

映画館で観るときの「映画を観ることしかできない時間」が僕はとても好きなので、映画のスクリーンの中に自分がいるということがすごくありがたいです。あまり映画館に行かない人が一歩踏み出す動機になるような作品を創りたいと思いながら日々撮影しています。『10年後20年後は)必要とされる役者になりたいです。「この役者がいれば大丈夫」と思っていただける役者になれるように、いろんな役に挑戦していきたいと思います。

■柊木陽太(『怪物』)

映画は、出演経験もまだ少ないので、どちらかというとまだ観る側という感覚です。映画館で観て、笑ったり泣いたり、ワクワクしたりするところが魅力だと思います。(10年後20年後のことは)まだちゃんと想像はできないのですが、これまでお会いしてきた先輩方はすごく優しく接してくださるので、すごく嬉しいし、自分もそういう人になりたいと思います。良い人も悪い人もいろんな役を演じ分けられる俳優になりたいです。

【編集部MEMO】
「NEW CINEMA FACE」は、日本アカデミー賞 新人俳優賞受賞者の撮り下ろし企画。毎年、期間限定で掲出されると多くの人々が現地を訪れ、映画ファンのフォトスポットとして話題になっている。その年の映画界に現れた、次世代の映画界を担う新人俳優賞受賞者たちが一堂に会し、新たな装いと表情を見せる。

(C)日本アカデミー賞協会