東宝配給作品ラインナップ発表会が13日に都内で行われ、取締役 専務執行役員 エンタテインメントユニット映画本部長 映画本部映画調整、同映画企画各担当 市川南氏、執行役員 エンタテインメントユニット映画本部 映画営業、同宣伝各担当 兼映画本部映画営業部長 吉田充孝氏、執行役員 エンタテインメントユニット映画本部 映画調整、同映画企画各担当 兼映画本部映画調整部長 上田太地氏、エンタテインメントユニット映画本部 宣伝部長 是枝宗男氏、エンタテインメントユニット映画本部 映画企画部長 臼井央氏が登場した。

  • 映画『ゴジラ-1.0』

2023年の同社配給作品の興行収入は、公開中の作品、ODSも含め約830億円の見込み。500億円を超えるのは20年連続、600億円を超えるのは12の連続となる。またこの記録は同社の中でも『君の名は。』『シン・ゴジラ』が公開された2016年(854億円)に次ぐ、歴代2位の成績だという。

2023年公開の24作品の中で、10億円以上を記録したのは16本。さらに2022年11月公開の『すずめの戸締り』が148.6億円を記録している。『キングダム 運命の炎』『ミステリと言う勿れ』『劇場版TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』『ゴジラ-1.0』と、40億円を超えた実写映画が4本あったことも牽引した結果となった。

市川氏は「自社製作における成果は一言で言うと海外展開」と「『怪物』はカンヌ映画祭で脚本賞を受賞しまして、日本のみならず世界の興行も成功して大きな利益を上げております。『ゴジラ -1.0』は現在北米で邦画実写の記録を塗り替えながら興行中です」と語った。

海外展開について質問が及ぶと、市川氏は『ゴジラ-1.0』について「Toho International」という関連の会社が初めて直接配給しました。現地の映画関係の会社と一緒にやりながら劇場への営業と宣伝を行いました。これは初めてですね」と回答。「プリントの時代ですと2,500館での公開は不可能だったと思いますけど、デジタルの時代たからこそできるやり方、『ゴジラ』というアメリカでも浸透しているキャラクターだからこそできるやり方だったかなと思います。今後は未定ですけど、公開規模、興行収入とこれだけ実績を上げられたので、続く作品が出ればいいなと思っています」と期待した。

■2023年 年間作品別興行収入(10億円以上)

『名探偵コナン 黒鉄の魚影』(2023年4月公開) 138.3億円 ※上映中
『君たちはどう生きるか』(2023年7月公開) 86.1億円 ※上映中
『キングダム 運命の炎』(2023年7月公開) 56.0億円
『ミステリと言う勿れ』(2023年9月公開) 47.4億円 ※上映中
『劇場版TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』(2023年4月) 45.3億円
『映画ドラえもん のび太と空の理想郷』(2023年3月) 43.4億円
『「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』(2023年2月) 41.6億円
『ゴジラ-1.0』(2023年11月) 41.5億円 ※上映中
『わたしの幸せな結婚』(2023年3月) 28.0億円
『ラーゲリより愛を込めて』(2022年12月) 26.7億円
『しん次元! クレヨンしんちゃんTHE MOVIE超能力大決戦〜とべとべ手巻き寿司〜』(2023年8月) 24.7億円
『Dr.コトー診療所』(2022年12月) 24.4億円
『怪物』(2023年6月) 21.5億円
『沈黙の艦隊』(2023年9月) 13.4億円 ※上映中
『アナログ』(2023年10月) 11.8億円 ※上映中
『映画 イチケイのカラス』(2023年1月) 10.8億円

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