映画『ヴィレッジ』(4月21日公開)の公開記念舞台挨拶が22日に都内で行われ、横浜流星、黒木華、中村獅童、奥平大兼、作間龍斗、藤井道人監督が登場した。
同作はスターサンズ・河村光庸プロデューサーが企画し、藤井道人が脚本・監督を務めるオリジナル作。夜霧が幻想的な、とある日本の集落・霞門村(かもんむら)。神秘的な「薪能」の儀式が行われている近くの山には、巨大なゴミの最終処分場がそびえ立つ。幼い頃よりこの村に住んでいる片山優(横浜流星)は、美しい村にとって異彩を放つ、このゴミ処理施設で働いているが、母親が抱えた借金の支払いに追われ、ゴミ処理施設で働く作業員に目をつけられ、希望のない日々を送っていた。そんなある日、幼馴染の美咲が東京から戻ったことをきっかけに物語は大きく動き出す。
横浜は演じていた役の変化について、「最初は感情を放出する術がわからない人間なので、内に沈めることがとても大変で。でも感情のコップに水がどんどん溜まっていって溢れてしまうような不安定さの塩梅がすごく難しかった。美咲と出会って変わろうともがく姿を見て、皆さまが今どう感じているのかはすごく気になります」と語る。美咲役の黒木は「最初にお会いした時は、本当にすごく内にこもっている状態だったので、こう声もかけづらいと言いますか、お話をしづらい感じだったんですけど……」と振り返り、横浜は「すみません」と頭を下げる。黒木は横浜について「全編通してずっと糸をピンと張られてて、集中力がすごくて。やっと打ち解けられてからはにこやかにくだらない話もできるようになっていたので、変化の域がすごく難しかったでしょうし、すごいなと思いました」と称賛していた。
奥平は先輩の横浜と初共演となったが、「2人のシーンやゴミを捨てるシーンの時にちょっとお話させていただいたんですけど、あそこはすごい足場が悪いんですよね。結構ぬかるんでたりとかして、バランスを崩すことが多かったんですけど、そういう時に『大丈夫?』と言ってくれた時があって、『かっこよ!』と思って、これはちょっとやばいなと思ってました。くらいましたね」と告白する。
一方、こちらも初共演だった獅童は「あんましゃべったことないんでね、わかんないですけど、なんか感じの悪い子だなと思って」と落とし、会場を笑わせる。「京都で撮影していて、僕も舞台なんかで行くことが多いので行きつけのサウナがあるんですけど、横浜さんは変装もしないで、そこに1人で行ってたという、それ以外の話は全く覚えていませんね」と言う獅童に、横浜は「獅童さんから『流星、俺のこと嫌いなんだろう』とずっと僕は言われ続けて、そんなことはなかったんですけど、今たくさん話してます」と苦笑。獅童が「短期間の間に僕の親戚ともこの舞台やってますね。何か縁があるのかなと思うんですけど、電話番号交換も一応したんですけど、1回もかかってきたことがないと思います」と責めると、横浜は「でも連絡してるじゃないですか!」と反論し、仲の良いやりとりを見せていた。