いつもは週末の夜遅くに掲載している「今週のデジタル編集部」。普段の誌面からちょっとそれまして、編集後記をお送りしています。今回は年末拡大版。数名の編集部員が1人ずつ2021年を振り返ります。

コロナ禍によってリモートワークが急速に広がり、それが定着に向かった感のある2021年。筆者は2020年に育休を終え職場復帰したのですが、子育て周りのデジタル化は、編集部から見える景色よりずっと緩やか。温度差に驚くこともしばしばですが、2021年は個人的にひとつ大きな進展がありました。

そこで今年最後の編集後記は、今年の育児を助けてくれた「デジタル」なモノについて振り返ってみたいと思います。

手書きからの解放「連絡帳アプリ」

大きな進展というのが、保育園の連絡帳の電子化。2021年春から、我が子の通う園の連絡帳が、紙からアプリになりました。

  • 通っている園で導入された連絡帳アプリ「コドモン」

    通っている園で導入された連絡帳アプリ「コドモン」

前年までは園との連絡はすべて紙(連絡帳とプリント)、欠席連絡は電話だったのが、緊急連絡以外の部分はアプリに一元化。その結果、連絡帳の記入や園への連絡に割く時間が体感で半減しました。

筆者が2020年に「保活※」したとき、連絡帳アプリを導入していた施設は12件中2件(うち1件は認可外)。個人の感覚ですが、当時はコロナ禍前夜であったことを差し引いても、「連絡帳は紙が標準」という空気感で、「保育園のデジタル化は遠い先になりそう」と感じていたのを記憶しています。

コロナ禍によって職場復帰が遅れたり、子の世話をしながらの在宅勤務を強いられた時期があったりと苦しめられてばかり…。ですが、連絡帳アプリに関していえば、導入の追い風になったといえそうです。

※保育園を利用するために行う一連の手続きの総称。役所の訪問や施設見学、書類の提出などが含まれる。

振動よりライトが助かる「電動歯ブラシ」

電動歯ブラシといえばフィリップスやブラウン、パナソニックあたりが主要メーカーですが、乳幼児(3歳以下)向けといえる製品は現在出ていません。

そこで我が家では親の仕上げ磨き用に、コンビの電動歯ブラシを愛用しています。

  • コンビ テテオ あてて磨くだけ 電動仕上げブラシ

    コンビ「テテオ あてて磨くだけ 電動仕上げブラシ」

小さい子向けなので、振動はかなりマイルド。導入した主な目的は歯ブラシ部分のLEDライトでした。

寝る前の歯磨きはまぶしい照明を見せたくないけれど、そうすると親が子の口の中を目視しづらい。そんなジレンマが、ライトつき歯ブラシにより一発解決。歯ブラシに歯科器具と同じ角度がついていて苦しくなりにくいせいか、子も仕上げ磨きをあまり嫌がらなくなりました。Win-Winです。

過去にパナソニックは仕上げ磨き用のポケットドルツを出していて、それがほぼ同様の機能でよりかわいい見た目でしたが、すでに廃盤だったのが残念。ブラウンフィリップスは3歳から使えるキッズ製品があるので、今後検討したいところです(パナソニックのドルツは小学生以上の使用を推奨していました)。

猫の手ではなく、調理家電の力を借りる

退勤後に炊事をすると、子供からの遊んでコールで中断されがち。そこで電気調理鍋ブームの火付け役ともいえるホットクックを導入してみました。

  • シャープ ホットクック KN-HW24G-W

    お手頃価格になっていた「ヘルシオ ホットクック KN-HW24G-W」を購入

料理の工程から「鍋の様子を見る時間」をなくせるので、かなりストレスが軽減されました。子供のことがなくても、ほったらかしで調理できるのはとても便利です。

ホットクックは材料の準備以降の工程を放置できるのが強みで、炒め物などの一部レシピを除き、調理時間はそれなりにかかります。「クックフォーミー」や「Re・De Pot」など時短できる電動圧力鍋も多く市場に出ていて、パナソニックの「ライス&クッカー」をはじめ、炊飯と調理を兼ねる製品も出てきています。後発製品のほうがインテリア性の高いものが多く、最近ほかの製品も試したくなっているところです。

「おうち時間」に平和をもたらしたタブレット

コロナ禍で外出が難しく、猛暑で公園遊びすらも難しかった2021年夏ごろ。いくら「おうち時間」「巣ごもり」とマイルドに表現してみても、満足に外に出られない子供のフラストレーションを、家の中だけで発散させるのはかなり「無理ゲー」に近かったです。

そんな状況で、タブレットは救世主に近い存在でした。お出かけができない中、子供の好きな電車の動画を再生できたことで助けられた場面がいくつもあります。

YouTubeには大人でも時間を忘れてしまう魔力があるので、基本的に「YouTube Kids」アプリでタイマー設定して渡しています。ただ、本気の大人が撮影した「鉄」動画は、YouTube Kidsアプリの対象外で再生できず。そこだけは大人と一緒に通常のYouTubeアプリを使います。

  • iPadを使う姿が親に似すぎていて怖い…(このあと座らせました)

    iPadを使う姿が親に似すぎていて怖い…(このあと座らせました)

そのほかにも「Khan Academy Kids」などの知育アプリでも楽しそうに遊んでいます。インタラクティブなコンテンツが多いので、スワイプやタップを瞬く間に覚えていきました。

我が家では大人と共用で「iPad Air 第4世代」を使っていますが、子供の手には大きすぎるようで、ちょくちょく床に落としているのが気になるところ…。

Amazonのタブレット「Fire HD 8/10」のキッズモデルはしっかりしたケースつきなので、専用機としてあげてもいいのかな? いや、子供向けケースだけ買えば済むこと…?などと葛藤しながら年を越すことになりそうです。

2022年は大人も子供も気兼ねなく、リアルな体験ができるような情勢に近づくことを願います。それでは皆様、よいお年をお迎えください。来年もマイナビニュース・デジタルを何卒よろしくお願いいたします。

(編集S2)