2025年2月21日に発売される『龍が如く8外伝 Pirates in Hawaii(龍が如く8外伝)』は、『龍が如く8』の後の世界を描くアクションアドベンチャーゲーム。歴代シリーズの主人公「桐生一馬」や、『龍が如く7 光と闇の行方』から登場する「春日一番」ではなく、“嶋野の狂犬”と呼ばれた元極道の「真島吾朗」が単独主人公を務める。

しかも、真島は「ゴロー海賊団」の船長として、海賊船「ゴロー丸」に乗り、大海原へ出るというから驚きだ。舞台は『龍が如く8』と同じハワイだが、ホノルルシティにとどまらず、「リッチ島近海」や「ハワイ近海」、「マッドランティス近海」など、周辺の「海域」まで広がった。

今回、そんなゴロー丸での航海をはじめ、ゴロー海賊団の船員・マサルのためにコンパをセッティングするイベント「ミナト区系女子」の冒頭などを体験できたので、その様子を紹介する。

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    『龍が如く8外伝』のジャンルはアクションアドベンチャー。対応プラットフォームは、PlayStation 5(PS5)、PlayStation 4(PS4)、Xbox Series X|S、Xbox One、Windows、PC(Steam)だ。今回は「海賊バトル」や「ミナト区系女子」の冒頭を体験できた

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    今作は、記憶喪失になった元極道の真島吾朗がハワイで海賊の船長になる物語。歴代シリーズとはややカラーが異なる展開な気もするが、眼帯との相性はバッチリかも

敵海賊との海上バトルや宝島探索で、気分はまさにパイレーツ!

「龍が如く」シリーズは、大人向けのエンターテインメント作品として生まれたゲームで、極道の世界を中心としたキャラクターたちの人間ドラマが展開されてきた。重厚なストーリーに加え、路上で突然始まるチンピラとのケンカバトルや、多彩なサブストーリー、豊富なミニゲームも魅力だ。

これまで、東京の新宿「神室町」、大阪の「蒼天堀」、横浜の「伊勢佐木異人町」、ハワイ「ホノルルシティ」など、実在する街をモデルにした舞台で物語が展開されてきたが、今作で特徴的なのは、真島を操作する街のマップと、ゴロー丸を操作する海のマップの2つが用意されていることだろう。シリーズならではの街のケンカだけでなく、海賊船同士の砲撃バトルも楽しめる。

試遊では、まずゴロー丸の舵を取り、ハワイの海へヨーソロー! 南国の風を帆に受け、意気揚々と出航すると、突然、近くにいた「モーティマー海賊団」とのバトルが勃発する。そりゃあ、歩いているだけでチンピラやヤクザにケンカを売られるシリーズだもの。当然、それは海上でも変わらない。青い海と青い空が広がる美しいリッチ島近海で、人間たちの血なまぐさい争いが繰り広げられるわけだ。

しかし、船と船が戦う海賊バトルは路上のケンカとは勝手が違う。ゴロー丸を操作しながら、前方に放つ「機銃」、左舷と右舷の「大砲」、そして船体への突撃などで攻撃しなければならない。特に、進行方向と異なる方向に攻撃する左右の「砲撃」は少し慣れが必要だと感じた。

最初のうちは、前方への「機銃」がまったくヒットしないばかりか、左右の砲台を当てるためのポジション取りに悪戦苦闘。結果、とにかく敵船体に突進し、ゼロ距離で砲撃を当てるなど、泥臭い戦いが多くなってしまった。

とはいえ、左舷右舷の砲撃の射程距離に敵船が入ると音で教えてくれるし、ある程度は自動で照準を合わせてくれる親切設計。数回海賊バトルを経験したあとは、少しコツを掴んだのか、だんだん砲撃が当たるようになった。

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    試遊で用意されていたいくつかのセーブデータのうち、まずは自由に航海を楽しめるものを選んでみた。真島率いる「ゴロー海賊団」の船「ゴロー丸」を操作して大海原を冒険する。船の操作では、速度を上げる「ブースト」中にドリフトができた

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    海にはアイテムが落ちていたり、風に乗ってスピードアップできるギミックが設置されていたりするほか、敵の海賊団もわんさか。近づくとエンカウントする

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    舵を取りながら攻撃できるのは左右と正面の3方向。砲撃を放つと、一定のクールタイムが発生する。射程距離に敵船体が入ったら、角度を自動で調整してくれた

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    ちなみに、画面を「甲板モード」に切り替えると、真島を操作してロケットランチャーを撃ったり、手動で機銃を撃ったりもできる

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    ゴロー丸の操作中は、船全体を見る視点と舵をアップにする視点を変更できる

また、ゴロー丸は装備や見た目をカスタマイズ可能だ。たとえば、砲撃を「フルバースト砲」にアップグレードしたら、5秒間エネルギー弾を発射し続けるため、操作スキルがイマイチな筆者でも割と楽に敵船を撃破できた。

見た目でカスタマイズできるのは、船体と帆、船首像、装飾。それぞれ、カラーを変更するだけのシンプルなものに加えて、シリーズらしさを感じる“遊び心”も満載である。試しに、真島の兄弟分である「冴島大河」を全面にあしらったデザインにして出航してみたら、まるで船長が冴島かのような存在感が出てしまった。

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    ゴロー丸はカスタマイズ可能。装備では「左舷」「右舷」「機銃」「ロケットランチャー」の項目があった

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    ビームのようなエネルギー弾を撃ち続ける「フルバースト砲」が強い。ほかにも、炎上や氷結といった効果を付与する装備もあった

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    性能強化もできる。強力な船を造るにはけっこうな資金が必要になりそう

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    船体、帆、船首像、装飾のカスタマイズも

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    冴島色強めのデザインに変更してから画面を戻したら、たまたま冴島本人との会話(絆チャット)が始まった

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    船員の配置も重要になりそうだ。シリーズでおなじみの顔もチラホラ

冒険できる海域はいくつかのマップに分かれており、セーフエリアである「灯台」の「出港準備」から切り替えられる。航海中に注意したいのは、それぞれの海域に「強敵の海賊団」が待ち構えていること。赤いオーラのようなものを纏っている強敵の船体は、近づいただけではエンカウントせず、挑戦するかどうか選択肢が出現する。

どのようなバトルになるのか、実際に難易度3の「デビルフラッグス海賊団 弐番隊」に挑んでみた。すると、まずは通常のエンカウントと同じ船体同士の海上戦からスタート。だが、強さは段違いである。あっという間に火炎放射のような攻撃でゴロー丸が大炎上してしまった。逃げ足も速く、追いかけながら、右舷と左舷の射程まで近づくのがなかなか難しい。

やっとの思いで船体を撃破したと思ったら、今度は相手の船に乗り込んで「船上決戦」が始まった。ここでは真島を操作した通常のアクションバトルが展開されるのだが、狭い甲板で約60人の大乱闘である。しかも、敵の数40に対して、ゴロー海賊団21と、圧倒的に数的不利。すぐに敵船員に囲まれてしまい、“嶋野の狂犬”と呼ばれた真島でさえ、なすすべなくやられてしまった。

強敵の洗礼を受けた筆者。悔しかったので、今度は難易度2の「デビルフラッグス海賊団 参番隊」に挑戦してみる。同じく40人を相手にする形だったが、難易度が1違うだけでだいぶ弱くなった印象を受けた。敵船員をバッタバッタとなぎ倒していき、みごと、強敵の海賊船を殲滅できた。勝利後は、その場で飲めや歌えの大騒ぎ。まさに“海賊ライフ”を体験しているような気分になれた。

ちなみに、複数の犯罪組織が共存する秘密の孤島「マッドランティス」には、海賊バトルを楽しめる特別な闘技場「パイレーツ・コロシアム」がある。「海賊シングルマッチ」「船上バトルラッシュ」「パイレーツ・チャンピオンシップ」「海賊決闘ショーダウン」の4つの試合形式が用意されており、それぞれ、海上戦から船上戦まで行ったり、船上戦のみだったりと若干ルールが異なる。育て上げた自慢の船員たちの腕試しにちょうどいいだろう。

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    試遊で確認できた海域の一覧。鬼のような赤いアイコンがボスのいる海賊団だ

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    オーラをまとっている海賊団を発見

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    ボス海賊は近づくだけではエンカウントしない

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    まずは海上戦からスタート

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    海上戦でボス海賊船を倒すと船上決戦へ移行する。ちなみに、船が炎上したら「消火」しなければ継続ダメージを受けてしまう。「煙幕」を使うと安全に作業できるとのことだったが、試遊ではテンパってそれどころではなかった

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    敵の船に飛び乗り、船員どうしの大乱闘が始まる

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    船上決戦は真島を操作するアクションバトル。敵の数が多い……

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    ゲージが溜まると支援部隊に登録している船員固有の必殺技を発動できる

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    海賊といえば宴なイメージ

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    海賊バトルをとことん遊べる「パイレーツ・コロシアム」も用意

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    海賊団の力を思う存分試そう

そして、忘れてはならないのが「お宝」。いつの時代も、海賊と「財宝探し」は切っても切れない関係だ。それぞれの海域には「宝島」が点在しており、最大4人の船員を連れて上陸できる。

難易度1の「ダイナ島」に上陸してみたところ、すぐに敵海賊とのバトルに発展。頼もしい船員のサポートもあり、難なく倒すことができた。敵を全員撃破すると、お待ちかねのお宝タイムだ。ワクワクで宝箱を開け、「水精のランプ」をゲット。アイテムが財宝図鑑に登録され、宝島の制圧が完了した。

「ダイナ島」は戦闘回数1回だけだったが、複数エリアに分かれている宝島もある。難易度4の「ヴァルナック島」では、大勢の忍者を倒したかと思ったら、次のエリアで凶暴な虎が襲ってきた。そして、奥に行ったらまた忍者。戦いのたびに真島のHPが減っていき、無念にも、最奥までたどり着くことなく力尽きてしまった。

ちなみに、船員は「アタッカー」「タンク」「ヒーラー」「シューター」のタイプに分かれている。筆者のプレイスキルの低さはもちろんのことだが、メンバーにヒーラーがいなかったことも「ヴァルナック島」攻略失敗の原因の1つかもしれない。難易度の高い「宝島」に挑むときには、船員のタイプバランスも考慮する必要がありそうだ。

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    各海域に点在する「宝島」

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    上陸すると真島を操作する探索パートがスタートする。立ちはだかる敵を倒し、島の奥にあるお宝を目指そう

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    ボスを倒すと財宝ゲット

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    ゲットした財宝は「財宝図鑑」に登録された

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    「ヴァルナック島」では忍者海賊に大苦戦

なお、セーフエリアの灯台で「甲板モード」に移行すると、真島を操作してゴロー丸を探索可能。船員とコミュニケーションを取るなど、ちょっとした息抜きができるようになる。

船内には真島のコーディネートを変えられる着替えスペースも用意。上半身や下半身のほか、眼帯や手袋、靴など、バリエーションはけっこう豊富で、カラーを変えられるものもあった。

さらに、船長室では、「海賊会食セット」などのアイテムを消費することで、船員たちを招いて会食を開くことができる。実際に、シリーズのデリヘル(デリバリーヘルプ)で指名できるキャラたちと一緒に宴をしたら、参加した船員の経験値や士気がアップした。

「海賊会食セット」は、船内の「ゴロゴロキッチン」で料理できるようだった。試遊では必要な食材が足りず調理できなかったが、難易度などが表示されていたのでもしかしたらミニゲームをするのかもしれない。

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    船内では、船員にプレゼントを渡すなど、コミュニケーションも可能だ

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    コーディネートのバリエーションはけっこう豊富。子虎(猫?)の「ゴロー」のおめかしもできた

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    船長室で「海賊会食セット」を使うと、船員とパーティーを開ける

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    会食をすると、参加した船員の経験値と士気が向上した

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    キッチンを発見

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    食材があれば「ゴロゴロキッチン」で料理できるようだ

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    船長室にはシリーズの定番「カラオケ」も完備

ミナト区系女子とケンカで共闘!? イベント冒頭をプレイした

サブストーリーの1つ「ミナト区系女子」の冒頭も体験できた。「ミナト区系女子」とは、「ロバート」の秋山竜次さんが演じるキャラクター「マサル」の「ミナト区系女子とコンパしたい」という夢を、真島がサポートするエピソード。2024年にゲームへの出演権をかけた「ミナト区系女子オーディション」が行われたことでも話題になった。

オーディションで合格したのは、ゲーム実況者のみそしるさん、セクシー女優の本郷愛さん、コスプレイヤーのえなこさん、タレントの澁谷果歩さん、レースクイーンの霧島聖子さんの5人。ゴージャスでエレガンスなミナト区系女子としてゲーム内の3Dモデルや実写シーンで登場する。

ゲームでのミッションは、真島がミナト区系女子と交流して仲よくなり、最高のパーティーをセッティングすることだ。しかし、ミナト区系女子のツテがまったくない真島。バー「リボルバー」にいるケイを頼るも、あてが外れてしまう。

そこで助け舟を出してくれたのが『龍が如く8』に登場したマチコさん。「リボルバー」でのツケを真島が肩代わりする見返りとして、ミナト区系女子の候補を紹介してくれた。そして、真島はホノルルシティで5人の女性を探しに行くことになる。

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    ミナト区系女子とは……

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    ミナト区系女子の候補を紹介してくれるマチコさん。運営していたマッチングアプリは“サ終(サービス終了)”してしまったらしい

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    5人のミナト区系女子に会いに行こう

コンパ開催には5人全員と仲良くなる必要がるようで、試遊時間内では到達できなかったが、最初の流れとしては、独立した5人のサブストーリーをそれぞれクリアして進めるイメージ。今回は、2人のミナト区系女子と仲良くなれた。1人目はみそしるさん演じる「みそしー」、もう1人は澁谷果歩さん演じる「果歩」だ。

みそしーは、ファンの人を楽しませるために、配信内容のマンネリ化を打破したいと考えているストリーマー。「海賊団の船長」というインパクトがある真島と一緒に、“コラボ配信”することになった。詳細はカットするが、連絡先の交換に成功した。こうやって、ミナト区系女子コンパに一歩ずつ近づいていくわけだ。

また果歩は、講演会を開くなど文化人としての顔をもつ一方で、人には言えない秘密があった。その後、悩みを聞くことになるのだが、ここで驚きの展開が待っていた。ほかのミナト区系女子とのイベントにも期待が高まる。

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    ミナト区系女子を探してホノルルシティを歩き回る真島

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    仲良くなった記念にパシャリ

最後に、少しだけ時間が余ったので、ホノルルシティを軽く探索。マップを見ると、サブストーリーや仲間との会話イベントが用意されているほか、「動物保護」のポイントがいくつもあった。

試しに、近くの動物保護ポイントに向かってみると、保護犬を捕まえるイベントが発生。無事に犬を捕まえたあと、里親にならないかと提案を受けた真島は「ゴロー動物王国」で面倒を見ると話す。そして、「お前はめっちゃ走るから『ランナー』や!」と名前をつけたら、「ランナーがゴロー王国に加わりました」とのメッセージが表示された。はたして「ゴロー王国」とは……?

ほかにも、倒すことで賞金が手に入る「賞金首」や、おそらくゴロー海賊団にスカウトできるであろう船員候補などのマークがマップ上あちこちに記されていた。確認できただけでもサブストーリーの数はけっこう多かったし、キャプテン・真島率いるゴロー海賊団には、さまざまなドラマが待ち受けていることだろう。

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    マップにいくつもあった「動物保護」

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    試しに行ってみると、里親募集の犬と遭遇

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    ゴロー王国とは……?

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    街にはあちこちに賞金首も

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    サブストーリーも豊富

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