いつもは週末の夜遅くに掲載している「今週のデジタル編集部」。普段の誌面からちょっとそれまして、編集後記をお送りしています。今回は年末拡大版。数名の編集部員が1人ずつ2021年を振り返ります。

リモートワークも多かった2021年を振り返って、「これはちょっと高かったけど買ってよかった!」と感じたデジタルアイテムを5つ紹介します。

  • 猫も気になるオススメのデジタルアイテム、まとめて5つご紹介します

電動パンチルトでも4,280円と格安、小型ネットワークカメラ「ATOM Cam Swing」

キューブ型の小型ボディと圧倒的な低価格で話題を呼んだアトムテックのネットワークカメラ「ATOM Cam」。2020年5月に登場した初代モデルは、2,500円という圧倒的な低価格、どこにでも設置できる小型&軽量ボディ、無駄を省いて使いやすさや安定性を重視したスマホアプリ、複数カメラの同時運用、高精度な動体検知など、「この価格でよくぞここまで」と思わせる仕上がりに驚かされました。ただ、自宅内で動き回る猫を外出先から見守りたい場合、複数のATOM Camをあちこちに設置する必要があるのが面倒だと感じていました。

  • 歴代ATOM Camシリーズ。シンプルな小型ボディと圧倒的な低価格、高性能&高画質を売りにしてきたが、ついに電動パン&チルト搭載の「ATOM Cam Swing」が登場して驚かされた

そこにいきなり登場したのが、待望の電動パン&チルト機構を備えた3代目の「ATOM Cam Swing」。モーターなどを追加しつつ、底面積が従来モデルとほぼ変わりない(わずかに大きい程度)のは見事だと感じます。電動パン&チルトの動きも小気味よい速さで驚きました。底面に三脚穴があるので、三脚などを使って好みの場所へのセッティングもラクチン。メーカー保証外ながら、市販のモバイルバッテリーでも駆動したので、完全ワイヤレスでの運用もできます。これで価格は4,280円と、並みのネットワークカメラは駆逐されそうなコスパの高さです。

  • ATOM Cam 2を2つ積み上げたようなスタイルのATOM Cam Swing。無印良品的な見た目は、ガジェットにアレルギーのある女性にも評価が高い

  • 底面の三脚穴が地味に便利

昨今、一般家庭におけるクルマやバイクの盗難が問題になっているので、不安に感じている人はまずは試しにATOM Cam Swingを導入してみるのがよいでしょう。ナイトビジョンがあるので真っ暗な状況でも明るく映し出してくれ、不審者がいた場合にはカメラからブザーを鳴らして警告を出すこともできます。もちろん、ペットの見守りにもオススメします!

タブレットホルダー「SWFOTO PC-01」

iPadをミニ三脚に固定して使いたい…と思ってAmazonで購入したのが、無名メーカーの「SWFOTO PC-01」。特に気に入ったのが、ロックレバーによる大まかでスピーディーな伸縮+ネジによる細かな調整機構を備えていること。ネジでギュッと締め付けられるので、バネで固定する製品のようなぐらつきは一切ありません。オール金属製のボディは剛性感も質感も高く、12.9インチiPad Proを装着してもびくともしません。底面はアルカスイス互換の形状に加工されているので、対応する雲台ならば脱着も簡単。価格は3,100円と高めながら、便利に活躍してくれています。

  • オール金属製のタブレットホルダー「SWFOTO PC-01」

  • 背面にも三脚穴を備えるのが意外と便利

  • ミニ三脚との組み合わせ例。アルカスイス対応の雲台なら、脱着もスピーディー

中華三脚のイメージを変えたミニ三脚「Leofoto LS-223C」

前述のタブレットホルダーと組み合わせていたミニ三脚があまりに調整が利かないタイプだったので、前から目をつけていた中国レオフォト製のミニカーボン三脚「Leofoto LS-223C」を買ってみたところ、あまりのデキのよさにびっくり! まずいいなと思ったのが、脚を伸縮する際に回すナット。ちょっと回すと明確なクリック感が手に伝わり、それを頼りにすぐさま脚の伸縮の動作に移れるのが好ましいと感じます。主要なパーツがすべてアルミの削り出しで作られており、触れた際の感触や高級感も上々。組み合わせた別売の自由雲台は小型ながらデキもよく、重量級レンズを付けたフルサイズミラーレスもへこたれることなく支えてくれました。もう中華三脚とかバカにできないと感じましたね。ヨドバシカメラでは、コンパクトながら作りのよい雲台「LH-25」が付属したセットが24,200円で購入できます。

  • レオフォトのミニカーボン三脚「LS-223C」。削り出しのアルミを多用した外観は質感も高い

  • ナットの感触がとても軽快かつ確実なのにベタ惚れ。もうレバー式の三脚には戻れない

  • 根元に三脚穴を設けているのも良心的な装備。別売のスマホホルダーなどが接続できる

マルチMagSafe充電スタンド「ベルキン MagSafe 3-in-1 磁気ワイヤレス充電器」

狭い自宅のデスクでiPhoneやApple Watch、AirPodsを充電しようとなると、ケーブルは3本も必要で、各デバイスを机にベタ置きすれば場所も取ってしまう…。そんなストレスを解消すべく導入したのが、ベルキンのマルチ充電スタンド「MagSafe 3-in-1 磁気ワイヤレス充電器」。iPhoneのMagSafe充電部は磁力で固定&充電できるので、充電しているiPhoneを手に取りたい場合もiPhoneの下の方をつかめばサッと取り外せるのがとてもスマートで気に入っています。角度が付いた状態で保持されるので、充電しながらアプリが使えるのも好印象。アップル純正品っぽいシンプルなデザインもおしゃれですが、実売価格が14,800円前後とかなりお高めなのが悩ましいところ…。実際に使ってみると奮発する価値はあったと感じますが、いざ買う段になると確実に悩みます(笑)。熱心なアップル製品フリークなら買って損はないと感じます。

  • ベルキンの「MagSafe 3-in-1 磁気ワイヤレス充電器」。iPhone、Apple Watch、AirPodsの3つを同時にワイヤレスで充電できる

  • すべてのデバイスを設置したところ、サッと置き、サッと持ち出せるのが何よりの魅力。もはやケーブル生活には戻れない

  • 大画面のiPhone 13 Pro MaxもApple Watchと干渉せずに横画面にできる

安全性を重視したポータブル電源「BLUETTI EB70」

もはや万が一ではなくなった災害に備えてAC100Vも出力できるポータブル電源を比較検討していたところ、リチウムイオンバッテリーよりも安全性の高いリン酸鉄リチウムバッテリーを用いたBLUETTIの「EB70」があると知りました。構造の工夫で発熱や発火の危険性を低く抑えていて、災害に備えてフル充電した状態でも安心して保管できる点が好ましいと感じました。さらに頼もしいと感じたのが、別売のソーラーパネルを併用すれば太陽光で発電した電気を蓄電できること。晴天ならば80W前後の電気が発電でき、2~3日で満充電になります。意図せぬ停電時も、スマホやノートPCがガンガン使えるだけの電気が自前で作れるのは魅力です。Amazonでの価格は78,800円とお高めですが、Amazonのセール時期は5万円台まで下がって買いやすくなるので、セールを狙って買うのがオススメです。

  • BLUETTIのポータブル電源「EB70」。716Wh/700Wの大容量タイプで、アウトドアレジャーでも活躍する

  • 別売のソーラーパネルを使えば、日中に放っておくだけでガンガン充電できる。写真の「SP200」の実売価格は49,800円とお高めだが、Amazonのセール時は3万円台に安くなることも

――これらのアイテム以外にも、2021年はデキのよいPC用キーボードを多数購入したのですが、そちらの話はまた今度(笑)。

(編集部/磯 修)