著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
31日のビットコイン(BTC)対円相場は28,882円(0.56%)高の5,181,405円。月間では633,349円(13.93%)上昇し、2ヶ月続伸した。
米財務省がインフラ法案の財源となる暗号資産(仮想通貨)取引の課税対象拡大を計画していることが判明し、前日のBTCは532万円から513万円付近まで急落を演じたが、東京時間のこの日の相場は戻りを試す展開。イーサリアムとカルダノ間のトークン移行ツール(ERC20コンバーター)のリリースが来週に迫るカルダノのADAの上昇や、イーサリアムのレイヤー2ソリューション、Arbitrum Oneの正式リリースがされETHが上昇し、BTCも連れ高になった格好だ。ETHは昨日の上昇で、レンジ下限周辺で推移するBTCを尻目に保ち合い上放れとなり、およそ3ヶ月半ぶりに38万円にタッチした。
一方、海外時間に入ると相場は節目48,000ドル(≒528万円)周辺で上値を重くし、アルトコインの反落や、米消費者信頼感指数の下振れ(129.1→113.8)を受けた米株の下落も重石となり、東京時間の上げ幅のほとんどを掻き消した。
第1図:BTC対円チャート 1分足 出所:bitbank.ccより作成