ニューヨーク金融サービス局(NYDFS)は23日、仮想通貨企業に対して「破産または同様の手続き」に直面した場合に、顧客資産の取扱ガイドラインを発表した。
NYDFSのアドリアン・ハリス氏は、ニューヨーク州のビットライセンス下で運営されている仮想通貨企業や取引所は、オンチェーンと会社のカストディアンの「内部元帳口座」の両方でユーザーの仮想通貨保有から企業資金を分別管理する必要があるとした。NYDFSによると、仮想通貨企業は顧客資産を「カストディや保管サービスを遂行する限定的な目的のためにのみ」保有するべきとした。
「(仮想通貨事業者の)顧客契約は、債務者と債権者の関係ではなく、保管関係を結ぶという当事者の意図を明確にする必要がある」
これらの指針に加え、NYDFSは、資産を保管するすべての認可企業は、「適切な帳簿と記録を維持する」だけでなく、顧客が利用できる条件でその製品やサービスに関連する情報を開示する必要があることを付け加えた。ハリス氏は、この指針は「顧客資産の安全な保管」を目的としたものであると述べている。
#ICYMI: Superintendent Adrienne A. Harris released Regulatory Guidance to better protect customers in the event of an insolvency or similar proceeding. Read more here: https://t.co/Nstz39M9Wo pic.twitter.com/FJ0fbrJBxH
— NYDFS (@NYDFS) January 23, 2023
FTXやブロックファイ、ボイジャー・デジタル、ジェネシスなど最近破綻した企業では、現在までに顧客に資産が戻っていない。NYDFSのガイドライン公表はこうした事態を受けてのことだろう。
ハリス氏は2022年11月の講演で、連邦レベルの議員たちは仮想通貨規制に関して「ニューヨークのようだフレームワークを全国的に検討すべきだ」と述べ、同州のビットライセンス制度に言及した。