仮想通貨市場は徐々に回復の兆しを見せており、ビットコイン(BTC)は6月に17,600ドルまで暴落した後、心理的に重要な20,000ドルのレベルを維持している。だが今月はまだ、1日の平均総取引高が過去最低を記録している。
10月27日に発表されたクリプトコンペアのレポートによると、機関投資家向け仮想通貨製品の1日の平均取引高は34.1%減少し、10月に6130万ドルになった。レポートでカバーされているほぼすべての製品は、-24.3%から-77.5%の範囲で1日平均取引高が大きな減少を記録した。
日次取引高の減少は、最近の市場の混乱に限ったことではなく、この10月は1日の平均出来高が1億ドルを下回った2020年9月以来の水準となった。
しかしレポートでは、他の市場指標において楽観的な展開があったことも指摘している。デジタル資産投資商品全体の運用資産額(AUM)は、9月と比較して1.76%増の229億ドルとなった。これは、7月以来のAUMの増加である。
市場の77.3%を占める信託商品の10月のAUMは2.34%増の177億ドル、上場投資信託(ETF)のAUMは1.59%減の22億1000万ドルとなった。
もう一つの重要な指標はネットフローだ。今年10月、ビットコイン系商品の週間ネットフローは平均837万ドルの流入を記録し、ビットコイン系ショート商品は平均503万ドルの最大の流出を記録した。イーサ(ETH)系商品では状況はかなり悪く、287万ドルの2番目に大きなマイナス・ネットフローを記録した。