Q:iPhoneやMacで「é」などの文字はどうすれば入力できますか?

A:キーを長く押して入力する方法や、Macの「キーボードビューア」を使う方法があります

コーヒーはフランス語で「café」。店の名前やメニューなどに使われることの多い単語ですね。この単語の4文字目は、「e」の上にちょんとアクセント記号が付いています。この文字のほかにも、アクセント記号の向きが違うものや、「c」の下にヒゲが付いた「ç」(セディーユ)、ドイツ語でよく用いられる「u」の上に点が2つ付いた「ü」(ウムラウト)など、アルファベットに小さな記号が付く文字はいろいろあります。iPhoneやMacでこのような文字を入力するには、どのような方法があるのでしょうか。

iPhoneでは長く押す操作で入力

iPhoneでは、画面上のキーボードのキーを長く押すと、上述のような文字を入力できます。iPhoneの「メモ」アプリのスクリーンショットで解説します。

  • 「英語キーボードで「e」のキーを長く押すと「e」に関連する文字の候補が表示されます。このまま指をすべらせて、目的の文字を選択して入力します

同じ方法で、「c」キーを長く押して「ç」、「u」キーを長く押して「ü」なども入力できます。

さらに文字だけでなく、記号もこの方法で入力できます。

  • 「?」を長く押すと、スペイン語で用いられる逆疑問符を入力できます

  • 「¥」を長く押すと、さまざまな通貨記号を入力できます

逆疑問符や通貨記号は例です。ほかにも、キーを長く押して入力できる記号はいろいろあります。関連する文字や記号がないキーは、長く押しても候補は表示されません。

Macでも長く押す操作で入力できる、ただし……

Macでも、キーボードを長く押す操作で入力できます。これ以降は、例として「テキストエディット」アプリで文字サイズを大きくしたスクリーンショットで解説します。

  • 英字入力モードでキーボードの「e」キーを長く押すと、候補が表示されます

  • 候補が表示されたら、左右の矢印キーを押して選択してからreturnキーで確定するか、各文字の下についている数字をキーボードで押して入力します

ただし、この入力方法はmacOS Sequoiaの新機能です。それより前のmacOSでは、文字キーを長く押す方法は利用できません。

またmacOS Sequoiaであっても、本稿執筆時点では、先ほどiPhoneで紹介した逆疑問符や「¥」以外の通貨記号などは、この方法では入力できません。

何かほかの方法はあるでしょうか。

Macのキーボードビューアを使う

ほかの方法として、「キーボードビューア」があります。キーを長く押して入力できない場合に利用したり、文字や記号を入力するためのキーの組み合わせを探したりすることができます。

例として「é」を入力する方法を紹介します。文字を入力するアプリで、入力したい場所にカーソルを置き、英字入力モードにした状態で操作します。

  • 入力メニューから「キーボードビューアを表示」を選択します

  • キーボードビューアが開きます。キーボードビューアの「e」キーを見ながら、手元の実物のキーボードのoptionキーを長く押してみてください

  • optionキーを押したままにすると、キーボードビューアの「e」キーの場所がアクセント記号に変わり、枠が付きます。そこで、手元のキーボードで、optionキーを押しながら「e」キーを押して、離します

  • キーボードビューアで、このアクセント記号を付けられる文字に枠が付きます。そこで今度は、手元のキーボードで「e」キーのみを押します

  • アクセント記号と「e」が組み合わされて、「é」(アクサンテギュ)を入力できました

このように、キーボードビューアを表示して、どのキーとどのキーを組み合わせて押すと何の文字を入力できる、というのを調べることができます。

例えば、shiftキーを押しながら「3」キーを押すと「#」を入力できるというのは手元のキーボードのキートップに書かれているのでキーボードビューアで調べるまでもないかと思います。しかし先ほどの「é」の例でわかるように、キートップに書かれていない記号類の入力方法はキーボードビューアで調べられます。

  • 手元のキーボードでshiftキーとoptionキーの2つを長く押すと、キーボードビューアはこのような表示になります。このようにして複数の修飾キーを使う組み合わせも調べられます

先ほどの「é」については、キーボードビューアで調べることにより、手元のキーボードでoptionキーを押しながら「e」キー、続けて「e」キーのみ、と押すと入力できることがわかりましたので、この文字をよく使うなら、キーの組み合わせを徐々に覚えていくとよいでしょう。キーの組み合わせを覚えれば、キーボードビューアをいちいち開かなくても入力できますし、前述した「e」キーを長く押す操作よりも素早く入力できるのではないかと思います。

【今回の余談】
Macのキーボードビューアは、見て調べてから手元のキーボードのキーを押すという方法だけでなく、画面上のキーをクリックして入力することもできます。例えば「a」をクリックすれば「a」が入力されます。
本記事の最後の図を見ると、shiftキーとoptionキーを押しながら「k」キーを押してAppleロゴを入力できることがわかります。このような場合に、手元のキーボードでshiftキーとoptionキーを押しながらキーボードビューアでAppleロゴが表示されているキーをクリックして書類に入力することもできます。
それでは次回も、よろしくお願いします。