台湾MSIは3月8日（現地時間）、グローバル向けにブログ記事を公開し、同社が展開するIntel 600 / 700シリーズマザーボード向けのBIOSアップデートについて告知した。中でも、Intel製プロセッサ向けの「CEP（Current Excursion Protection）」機能を無効化できることに焦点が当てられている。

  • MSI、低電圧に設定してもCPU性能が下がらないBIOSアップデート公開 – Intel CEP機能を無効化する

CEP（Current Excursion Protection）機能とは、CPUが電圧不足で不安定になることを防ぐ機能。大半のマザーボードは標準でオンに設定されており、普通に使っている分にはパフォーマンスや温度に影響することはない。一方で一部のユーザーはCPUの温度を下げる目的で、低めの電圧を手動で設定している場合がある。この際、CEP機能がオンになっていると高負荷時などで同機能が発動。CEP機能有効・低電圧設定の組み合わせでは、CPU性能が最大40%も低下することがあるという。

  • 画像はMSI公式ページから。CEP機能が有効だと低電圧時に性能が低下しているが、無効化して電圧を下げるとパフォーマンスを維持したまま温度を下げられている

そこで、MSIはCEP機能の無効化オプションをBIOSアップデートで提供する。これによって、CPUの電圧を低下させても従来通りの性能を発揮でき、しかも最大温度は16度も低下させることができたとする。もちろん低電圧化は、攻めた数値に設定するとシステムが不安定になる場合がある。

  • AdvancedモードのOC欄に設定項目がある

  • 対応表。第14世代CoreシリーズでもB0ステッピング以外は無効化できない