カスタマイズ性の高さで人気を集めるHHKB Studioですが、わずか5秒、費用ゼロでできるヘンテコなカスタマイズ術があります。手っ取り早くできる割にグッとタイプしやすくなりますよ。

  • PFUの小型キーボード「HHKB Studio」をはじめ、オリジナルのHHKBでもできるヘンテコなカスタマイズ術が「キートップの180度逆挿し」だ

キートップを180度回転させた状態で装着すると…

これまでのシリーズよりもカスタマイズ性を高めたことが多くのファンに支持されているPFUの小型キーボード「HHKB Studio」。2月1日には、待望のキートップ3Dデータが公開され、オリジナルのキートップが作成できるようになりました。今後、国内外のサードパーティーがHHKB Studio用のキートップを続々と投入することが期待できるだけでなく、有志が3Dプリンターを用いて作った同人キートップを販売し、カスタマイズの機運がさらに高まるのは間違いありません。

  • PFUが2023年10月に発売した「HHKB Studio」。価格は44,000円。ようやく品薄の状況を脱して、欲しいタイミングで購入できるようになった

そのようなHHKB Studioですが、お金と手間のかかる本格的なカスタマイズをする前に、わずか5秒でできるカスタマイズ術があります。それが「キートップの180度逆挿し」術。スペースバーやCtrlキーのキートップを標準状態から180度ひっくり返して差し込むだけで、驚くほど軽快にタイピングできるようになります。HHKB Studioだけでなく、元祖HHKBシリーズでも応用できますよ。

指を滑らすだけでタイピングでき、指が痛くならない

作業は実に簡単で、キープラーを使ってキーキャップを抜き、180度回転させた状態ではめ込むだけです。

  • HHKB Studioは、横から見た時にキーキャップ全体が弧を描くように設計されており、スペースバーは手前が高くなっている

  • キーを引き抜くキープラー(右下)を使ってスペースバーを引き抜き、180度回転させた状態ではめ込む

  • 手前がかなり低く、奥が盛り上がった状態になる。見た目はちょっといびつだが…

  • 静電容量無接点方式のスイッチを採用したHHKBシリーズでも同様にカスタマイズできる

特にカスタマイズの効果があるのが、一番大きなスペースバー。オリジナルの状態だと、スペースバーの手前が高く盛り上がっていますが、キートップを180度回転させると逆に手前に大きく傾斜した形になります。見た目はちょっといびつになりますが、スペースバーを奥に弾いたり指を滑らせる感じで軽快に押せるようになり、予想外に打ちやすくなるのです! オリジナルの状態はキートップ手前の角が指に当たる感覚が気になるのですが、180度回転させるとその悩みがなくなるのも好ましいポイントといえます。

  • オリジナルの状態では、スペースバー手前の“角”が指に当たるのが気になる

  • 180度回転させた状態にすると、角が指に当たらなくなるだけでなく、親指を滑らせるだけでキー入力できるようになる

スペースバー以外にカスタマイズが有効だと感じたのが、特有の位置にあるControlキー。角度がよくなり、小指でも押しやすくなると感じました。特に、左Shiftキーも一緒に180度ひっくり返すとShiftキーとの間隔が空き、Shiftキーにじゃまされることなくタイプできるようになります。

  • Aキーの隣にあるControlキーも同様にカスタマイズすると効果がある

  • 下のShiftキーと合わせて逆さにするのがおすすめ

このほか、スペースバーと同じ最前列にあるAltキーや◇キーなどの特殊キーも、ひっくり返す価値があります。感触が気に入らなければ、再びキートップを180度回転させて装着すればもとに戻せます。HHKBシリーズを使っている人は、だまされたと思って一度試してみてください。

  • オリジナルの状態

  • さまざまなキートップを逆さにしたところ。ほかに効果的なキーがないか、ぜひ試してほしい