消費者庁は6月23日、FMVシリーズを展開する富士通クライアントコンピューティング(FCCL)に対し、景品表示法に基づく措置命令を行った。

措置命令は、直販サイト「富士通 WEB MART」における二重価格表示、期間限定表示に関するもの。

消費者庁では、モバイルPC「LIFEBOOK UH」シリーズやそのWebカスタムメイドモデル「LIFEBOOK WU」シリーズのうち計15機種について、次の3事項が認められたため、FCCLに対し再発防止策や消費者への周知を指示した。

  • 15機種について、キャンペーン価格の比較参照価格として書かれた「WEB価格」での販売実績がなかった(遅くとも2022年10月4日から2023年2月8日までの間)

  • 12機種について、表示期限内に購入した場合に限りキャンペーン価格で購入できるかのように表示していたが、期限以降もキャンペーン価格で購入できた(遅くとも2022年10月4日から2023年1月24日までの間)

  • 8機種について、表示期限内に対象商品を複数購入した場合、キャンペーン価格からさらに値引きした価格で購入できるかのように表示していたが、表示期限以降もキャンペーン価格から値引きした価格で購入できた(遅くとも2022年10月4日から2023年1月24日までの間)

具体的な対象機種は下表の通り。

LIFEBOOK WU2/G、LIFEBOOK WU2/G2、LIFEBOOK WU2/G2 5G、LIFEBOOK WU4/G2、LIFEBOOK WU-X/G2、LIFEBOOK WU3/G2、LIFEBOOK WUB/F3、LIFEBOOK WU2/F3、LIFEBOOK WU3/F3、LIFEBOOK UH-X/G2(返品再生品)、LIFEBOOK UH90/G2、LIFEBOOK UH90/G2(返品再生品)、LIFEBOOK UH90/F3、LIFEBOOK UH75/F3、LIFEBOOK UH75/F3(返品再生品)

措置命令を受け、FCCLでは、「弊社商品をご愛顧いただいているお客様をはじめとする関係者の皆様には多大なご迷惑、ご心配をおかけすることとなり、深くお詫び申し上げます」と謝罪。現在は表示内容を修正しているという。

同社は今回の措置命令が価格表示などに関するもので、「商品の品質や安全性に関するものではございません」とした上で、社員教育のさらなる徹底や掲載前の社内審査、コンプライアンスおよび管理体制を強化し、信頼回復と再発防止に努めていくとした。

  • 富士通WEB MARTにおける「WEB価格」での販売実績がなかった例(FCCLの告知より)

  • 富士通WEB MARTにおけるキャンペーン期間表示の例(FCCLの告知より)