米NVIDIAは8月9日(現地時間)、実施中の国際会議「SIGGRAPH」にあわせて、「NVIDIA Omniverse」に関するフレームワークやツールキット、アプリ、プラグインなどを一挙に発表した。

NVIDIA Omniverseは、高忠実度な物理シミュレーションに対応してデジタルツイン(メタバース)の構築などに用いる3Dアプリケーション。今回の発表で内蔵するコアシミュレーションテクノロジーであるNVIDIA Physxにメジャーアップデートが行われることが発表され、仮想世界における物理的性質のシミュレーション忠実度がより高まるとしている。

その他、スパースボリュームデータを処理するライブラリ「NeuralVDB」の発表もポイント。これまで広く使われてきたというオープンソースライブラリ「OpneVDB」よりも圧倒的にメモリ使用量を抑えられる点が特徴で、最大100倍ものメモリ使用量を削減。マシンリソースの制約をなくし、より大きなデータの描画が行えるという。

  • NeuralVDBで描画されたグラフィック

その他、実物にそっくりなバーチャルアシスタント用のデジタルヒューマンを構築するエンジン「NVIDIA Omniverse Avatar Cloud Engine」や、セリフから感情を推測して表情アニメーションをAIで生成する「Omniverse Audio2Face」などが発表されている。

NVIDIA NeuralVDB Brings AI and GPU Optimization to OpenVDB