いつ頃か思い出せないが、コンテキストメニューをひたすら拡張するカスタマイズの潮流があった。2~3ステップでファイル/フォルダーに対してアクションを実行できるのは有益だが、一度目の右クリック/長押し時に発生する遅延は小さくない。

これは対象のレジストリエントリー(フォルダーであればHKEY_CLASSES_ROOT\Folderキー)を読み込む際に発生するものだ。ちなみに二度目以降はメモリーなどにキャッシュされるのか素早く応答する。つまるところ、コンテキストメニューの拡張は”諸刃(もろは)の剣”なのだ。

不要な機能は表示させない・呼び出さない、のがWindowsを快適に使うコツの一つである。今回取り除く対象は「スタートメニューにピン留めする」だ。

  • 標準のコンテキストメニュー

  • 「その他のオプションを表示」から呼び出したコンテキストメニュー

本機能はクラスID「{470C0EBD-5D73-4d58-9CED-E91E22E23282}」を呼び出しているため、HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Shell Extensions\Blockedキーへのエントリー登録で抑制できそうだが、筆者が確認した限りでは無効だった。

  • 「Win」+「X」キー→「A」キーと順に押すか、スタートを右クリック/長押しし、「Windowsターミナル(管理者)」をクリック/タップする

  • 下記内容をWindowsターミナルにコピー&ペーストする

cd desktop
reg export “HKCR\Folder\shellex\ContextMenuHandlers\PintoStartScreen” “PintoStartScreen.reg” /y
reg delete “HKCR\Folder\shellex\ContextMenuHandlers\PintoStartScreen” /f
  • 「スタートメニューにピン留めする」が取り除かれた標準コンテキストメニュー

  • 同じく「スタートメニューにピン留めする」が取り除かれた旧コンテキストメニュー

当然ながら物事の要不要は利用者によって異なる。筆者の場合は「スタートメニューからフォルダーを呼び出す場面が皆無」なので、削除対象とした。

一時的に深い階層のフォルダーをスタートメニューにピン留めする利点もあるが、それならショートカットファイルをデスクトップに作成した方が早いだろう。筆者と同じ考えの方は本Tipsを試してほしい。

ちなみに、レジストリファイル「PintoStartScreen.reg」を結合すれば、本項目は復帰できる。