高精細な映像が楽しめる4Kテレビがますます普及してきました。4Kテレビの実力をフルに引き出す「ネイティブ4K」の高画質コンテンツに注目が集まる中、Ultra HDブルーレイディスクの作品数も徐々に増えています。

海外で人気のNetflixやAmazonプライム・ビデオをはじめとする、定額制動画配信(VOD)が日本に上陸してから、国内でもVODサービスを楽しむユーザー数は右肩上がりに伸びているようです。

  • ソニーがUltra HDブルーレイディスクの再生にも対応する2018年モデルのBDレコーダーを発表

かたや日本は、海外の国々に比べて無料で見られる上質なテレビ番組が毎日放送されているので、見たいコンテンツはレコーダーで録画しておき、タイムシフト視聴で楽しむ文化が成熟していると言われています。これからレコーダーはどのように進化していくのでしょうか? ひとつの答えを提案するレコーダーの2018年新製品、ソニーが発表しました。

  • ソニーのBDレコーダー、2018年モデル

    BDZ-FT3000をはじめ6機種が発売されます

まずは、ソニーのBDレコーダー、2018年のラインナップと、発売時期・価格の情報を紹介しましょう。発売日予定日は全機種ともに5月26日です。価格はすべてオープン、推定市場価格(税別)は以下の通りです。

トリプルチューナー

  • BDZ-FT3000 / 3TB HDD内蔵 / 110,000円前後
  • BDZ-FT2000 / 2TB HDD内蔵 / 90,000円前後
  • BDZ-FT1000 / 1TB HDD内蔵 / 75,000円前後

ダブルチューナー

  • BDZ-FW2000 / 2TB HDD内蔵 / 80,000円前後
  • BDZ-FW1000 / 1TB HDD内蔵 / 65,000円前後
  • BDZ-FW500 / 500GB HDD内蔵 / 60,000円前後
  • ソニーのBDレコーダー、2018年モデル

    本体の正面左側にディスクトレイを搭載

本体の外形寸法は約430W×58.7H×227.2mmになります。薄くて奥行きも短めなので、一般的なラックに軽々と収納できるはず。重さは、FT3000・FT2000・FW2000が約3.7kg、FT1000・FW1000・FW500が約3.5kgです。

  • ソニーのBDレコーダー、2018年モデル

    薄型コンパクトなので省スペース設置が可能

2018年のモデルは全機種、4K高画質コンテンツを収録するパッケージディスクのUltra HDブルーレイ(UHD BD)再生に対応しました。また、ソニーの4K対応ビデオカムコーダー「ハンディカム」で撮影したプライベート映像を、すでにレコーダーのHDDに取り込んである映像との差分を計算しながら、新しい映像を取り込める機能などもあります。

映像を4Kテレビに表示するだけでなく、2Kコンテンツに変換したBDフォーマットのディスク保存も簡単にできます。MP4データ形式の4K動画(最大100Mbpsのビットレート)をダビングしたディスクの再生も可能です。

  • ソニーのBDレコーダー、2018年モデル

    HDMIは映像・音声の信号を分けて出力できます

UHD BDディスク再生を楽しむ際には、ビデオ/オーディオ信号を分けて2つのHDMI端子から別々に出力できる仕様としています。映像と音の信号経路を分けることで、それぞれの画質・音質が向上する効果が得られます。

1カ月先の番組を予約できる

テレビの録画予約がますます便利になる新機能も追加されました。現在、レコーダーや録画機能を持つテレビを使っていて、番組表などから1週間以上先の放送予定番組を録画予約できないことを不便に感じているという方も多いと思います。

ソニーのBDレコーダー2018年モデルには、最長で1カ月前から、新作ドラマ・アニメの番組(有料放送は含まず)を先行予約できる「先録(さきろく)」機能が搭載されます。この機能は、KADOKAWAのテレビ番組情報誌「ザテレビジョン」から提供される番組情報との連携によって実現しています。番組情報を検索して先録予約を入れることも可能です。

  • ソニーのBDレコーダー、2018年モデル

    1週間以上先に放送予定のドラマ・アニメの予約録画が可能になる「先録」

  • ソニーのBDレコーダー、2018年モデル
  • ソニーのBDレコーダー、2018年モデル
  • ソニーのBDレコーダー、2018年モデル

    ホーム画面や番組表、予約ランキングなどシンプルで見やすいGUIを搭載しています

ユーザーインタフェースは直感的な操作感にこだわり、ホーム・番組表・録画リストなどをシンプルなデザインにまとめています。ソニーの4K BRAVIAとの組み合わせでは、テレビ側のリモコンを使って操作できます。

また、ソニーが提供するモバイルアプリ「Video & TV SideView」(Android/iOS)を使えば、レコーダーに録りためた番組をインターネット経由で家の内外で見たり、チューナーで受信中の放送を「どこでも視聴」したりできます。録画番組のファイルをスマホなどにWi-Fi経由で転送できる「おでかけ転送」も含めて、スマホ連携は従来通り充実させています。

  • ソニーのBDレコーダー、2018年モデル

    BDレコーダーのリモコン

再生専用のUHD BDプレーヤー「UBP-X700」

このほか、ソニーからはコンパクトな再生専用のUHD BDプレーヤー「UBP-X700」が6月23日に発売されます。価格はオープンで、3万円前後での販売が予想されます。本体の横幅は320mm。重さは約1.4kg。

  • ソニー、UHD BDプレーヤー「UBP-X700」

    手軽にUHD BDタイトルが楽しめる再生専用機「UBP-X700」

  • ソニー、UHD BDプレーヤー「UBP-X700」
  • ソニー、UHD BDプレーヤー「UBP-X700」

UBP-X700は、ドルビー・ビジョン方式のHDRコンテンツ再生に対応しています。アップデートによって、(HDR10に加えて)ドルビー・ビジョンに対応したソニーの4K BRAVIAなどで、高精細なHDRコンテンツを様々なスタイルで楽しむことができます。

  • ソニー、UHD BDプレーヤー「UBP-X700」

    本体の幅は320mm

高画質機能は、4K/60pアップコンバートや、HDR/SDR変換に対応。ビデオ信号とオーディオ信号を別々に2つのHDMI端子から別々に出力できる機能は、UBP-X700も採用しています。Wi-Fiでホームネットワークに接続して、Netflix、アマゾンプライムビデオ、YouTubeなど、4Kストリーミング動画を視聴できる機能も搭載しました。

  • ソニー、UHD BDプレーヤー「UBP-X700」

    映像・音声専用のHDMI端子が搭載されています

  • ソニー、UHD BDプレーヤー「UBP-X700」

    BDプレーヤーのリモコン

ソニーから対応するレコーダー・プレーヤー製品が出そろうことで、UHD BDディスクの普及に弾みが付くかもしれませんね。