ここのところ「エシカル」という単語を耳にするようになりました。エシカルとは本来「倫理的、道徳的」という意味ですが、最近はおもに環境問題や社会問題に配慮すること全般を指す意味でも使われます。身近な「省エネ」とほぼ同じ意味と考えてよいでしょう。省エネはまず光熱費の削減になって家計を助け、その先は資源の節約やCO2(二酸化炭素)排出削減へとつながります。
電気代が高騰しているいま、日ごろから省エネ(節電)に取り組んでいる家庭も多いでしょう。エアコンの設定温度を調整する、照明をこまめに消す、炊飯器や電気ポットの保温はなるべく使わない――などなど、生活の中でできることはいろいろあります。
家庭内の家電製品を買い換えることも、省エネ対策として有効です。最新の家電は省エネ性能が高く、機能面も優秀でQOL(Quality of life:生活の質)を高めてくれます。全部を一気に買い換えるのは現実的ではありませんが、いつかは買い換え時期がくるもの。今年は洗濯機、来年は冷蔵庫など、漠然とでも計画しておくことをおすすめします。ここでは、パナソニックが開催したイベントの中から、「エシカル(節電・省エネ)」をテーマにした家電を紹介しましょう。
ドラム式洗濯乾燥機は、まず「乾燥方式」を確認
もっとも注目を集めていたのは「ドラム式洗濯乾燥機」のコーナー。ドラム式洗濯乾燥機は縦型洗濯機よりも少ない水で洗濯できて、衣類乾燥も得意です。洗濯から乾燥まで自動で行えるのは本当に便利。忙しい家庭にぴったりの家電です。
洗濯乾燥機を使うとき、消費電力が大きくなるのは乾燥運転のとき。そこで、パナソニックがおすすめしているのは乾燥に「ヒートポンプ」を利用するドラム式洗濯乾燥機です。
洗濯乾燥機の乾燥機能には、大きくヒーター式とヒートポンプ式があります。ヒーター式の乾燥機能は、ヒーターの熱で衣類の水分を水蒸気にして湿った空気を洗濯機の外に排気します。
一方のヒートポンプ式は、エアコンの除湿運転と同じ仕組みです。コンプレッサーによる気体の圧縮で熱を生み出し、衣類の水分で湿った空気を「冷却器」で冷やすことで、空気中の水分を水(結露水)に戻します。洗濯から乾燥までの電気代はなんと、ヒーター式の半額以下(※)。つまり、乾燥機能にヒートポンプ式を採用した洗濯乾燥機を選ぶと省エネになるのです。
※ NA-LX129B(ヒートポンプ式)の電気代約28円、NA-VG2700(ヒーター式)の電気代約62円。定格洗濯乾燥時の洗濯~乾燥1回の電気代(目安)。電力料金目安単価31円/kWh(税込)[家電公取協調べ。2022年7月改定]で計算。
家庭用の洗濯乾燥機にヒートポンプ式を採り入れたのは、パナソニックが世界初(同社調べ)。そんな経緯もあってか、パナソニックのLXシリーズには「ヒートポンプユニットを本体上部に内蔵」というユニークな特徴があります。
大きく重たいヒートポンプユニットは、一般的にはドラム式洗濯乾燥機の足元に配置されるのですが、パナソニックはあえて洗濯機上部に配置して、「ドラムからヒートポンプユニットまでの経路」を短くしています。こうすることで空気が流れるときのロスを減らし、より乾燥効率の高い製品になるそうです。
エアコンは快適さと省エネを追求した新機能を搭載
エアコンは電気代が気になる家電のトップクラスに挙がるのではないでしょうか? 酷暑が続く近年は、夜もエアコンをつけっぱなしという家庭も多いはず。パナソニックのルームエアコン「エオリア LXシリーズ」(2023年モデル)は、家庭用ルームエアコンとして唯一「2022年度 省エネ大賞」を受賞しています。
もともとエオリア LXシリーズは、「エネチャージ」機能などによって高い省エネ性能を持つエアコンでした。エネチャージとは、過去のモデルでは捨てていたコンプレッサーの排熱を蓄えて、必要なときに利用する機能のこと。
たとえば、一般的なエアコンは冬の霜取り運転中は暖房がストップしますが、エネチャージ搭載機なら溜めた熱で霜取りをするため、暖房を止める必要がありません。一方で夏には、エネチャージのパワーを利用してキメ細かく冷房運転をコントロールすることによって、冷房安定時の消費電力を約10%(※)カットできるようになりました。
※ 安定運転時約1時間の積算消費電力量が、当社従来品CS-X400D2=297Whと、新製品CS-LX403D2=269Whとの比較。消費電力量約10%省エネ。
※ 実際の消費電力量は条件により異なります。
※ 当社環境試験室(約14畳)、外気温35℃、体感温度25℃が得られるように設定、冷房安定時。
エネチャージを冷房にも利用できるようになったのは2020年モデルからですが、2023年モデルの新LXシリーズには「しっとり冷房」という省エネ機能(※)が新たに搭載されました。「設定温度を維持したまま、湿度をコントロールし、乾燥や手足の冷えを抑える」という冷房方法です。冷房時の過度な除湿は手足からの放熱を促し、手足先の冷えの原因の1つとなっています。
冷房による「冷え」が気になるという方も多く、湿度を下げすぎないことで快適な冷房空間を作り出します。
しかも、しっとり冷房運転時は除湿運転を抑制するので、通常の冷房よりも約15%の省エネになります。快適さと節電効果を両立させた一石二鳥の運転モードなのです。
※ CS-403DLX2において、当社独自の条件により評価。安定運転時約1時間の積算消費電力量が、通常の「冷房」モード時=269 Whと、「しっとり冷房」モード時=229 Whとの比較。当社環境試験室(約14畳)、外気温35℃、体感温度25℃が得られるように設定、冷房安定時。実際の消費電力量は条件により異なります。
家族の生活リズムを学んで賢く省エネする冷蔵庫
365日24時間止まらず動いている家電といえば冷蔵庫。もちろん冷蔵庫も省エネ性能が年々向上している家電です。
冷蔵庫は断熱材の進化などによって基本的な省エネ性能がアップしていますが、WPXタイプで注目したいのは「AIエコナビ」と呼ばれるソフトウェアによる賢い運転。
WPXタイプは、ドア開閉センサーや収納量センサー、照度センサーを含めた7種類のセンサーを内蔵しており、これらのセンサーを駆使して冷蔵庫がどう使われているかをAIが学習します。冷蔵庫が3週間分のドア開閉と収納量の変化を学習して、1週間の生活リズムにあわせて最適な節電運転を行うのです。
AIが自動的に学習する以外にも、スマートフォンの位置情報と連携した省エネ運転モードもあります。たとえば「お留守番モード」では、スマートフォンが自宅から離れると冷蔵庫が「外出した」と判断して節電モードに移行。また、外出先をあらかじめ登録したスーパーと判断した場合には、「これから買い物した食品を冷蔵庫に保存するはず」と、冷蔵庫を事前に冷やして帰宅を待っていてくれます。
電気代と水道代を省エネするなら食器洗い乾燥機
電気代とあわせて、水道代の大幅な節約を期待できる家電が食器洗い乾燥機。約5人分の食器を手洗いすると、1回で約75Lの水が必要とされています。これを食器洗い乾燥機にすると、水の使用量は約11Lとなって、大きく減ります。
また、油汚れが落ちやすいように、手洗いでもお湯を使用する家庭が多いのではないでしょうか。この場合も、湯沸かしに使うガス代より食器洗い乾燥機の電気代のほうが抑えられる計算です(※)。食器洗い乾燥機は熱いお湯で食器を洗うため、手洗いよりも汚れ落ちがよく、家事時間も短縮できるなどメリットだらけなのです。
※ いずれもパナソニックの食器洗い乾燥機「NP-TZ300」(汚れレベル3)で計算したもの。手洗いの場合、ガス代が1回約0.17立方メートルで約28.4円、NP-TZ300の場合は電気代が1回約770Whで約23.9円。なお、電力料金目安単価:31円/kWh、ガス料金(都市ガス)目安単価:167円/立方メートルで計算しています。
そして、これまで食器洗い乾燥機といえば「ファミリー向け」という印象でしたが、省エネを考えれば一人暮らしでも導入を検討してほしい製品。パナソニックは2023年に単身世帯向けの食器洗い乾燥機として「SOLOTA(ソロタ)NP-TML1」を発売しました。一人分の食器を手洗いすると1回約20Lの水を使うといわれていますが、ソロタなら約2.5Lまで抑えられます(※)。
※ NP-TML1:食器点数6点・小物4点、水温20 ℃、使用水量は約2.5 L
※ 手洗い:食器点数6点・小物4点、水温20 ℃、10 Lのお湯(約40 ℃)につけ置き洗いした後、洗剤を1.4 mL使用して洗い、毎分6 Lで食器1点当たり13.5秒、小物1点当たり5.5秒流し湯ですすいだとき、使用水量は約20.3 L
大きな節約になるかも? 照明の電力消費量はなんと第2位!
最後は家庭における省エネの王道、「照明」です。
エアコンや冷蔵庫と比べて消費電力が小さそうな照明器具ですが、資源エネルギー庁の実態調査によると、家庭における電力消費量はなんと照明器具が第2位。ひとつの家庭に複数の照明器具があるうえ、季節を問わず毎日利用するために、電力の消費量が大きくなります。
ちなみに、既存の蛍光灯をLEDに取り換えると消費電力は約58%カット(※1)、白熱電球からLEDは約86%もカット(※2)できるそうです。電球を換えるだけなら、洗濯機やエアコン、冷蔵庫といった大物家電を買い換えるより手軽に実行できそうですね。
※1(パナソニック調べ)当社2005年発売100形ツインパルック蛍光灯器具(HHFZ5335)と2021年発売LEDシーリングライト(HH-CG1234A)との比較。
※2(パナソニック調べ)当社LED電球LDA7L-D-G/S/Z6とJIS規格一般照明用白熱電球60形との比較。
ここまでパナソニックの最新省エネ家電を見てきましたが、気になる製品はありましたか? イマドキの最新家電なら、家事の負担を減らしたり快適さを手に入れたりしながら、省エネにも貢献してくれるでしょう。
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