5月の第3木曜日(今年は5月19日)は「Global Accessibility Awareness Day」だ。障碍のある人などにとっての情報やサービスへのアクセスのしやすさ、アクセシビリティについて考える日に向けて、17日にAppleが「Door Detection」「Apple Watch Mirroring」「Live Captions」といったアクセシビリティの新機能のプレビューを公開した。ハードウェアとソフトウェア、機械学習を組み合わせてAppleならではのアクセシビリティ機能を実現する。今年後半にソフトウェアアップデートを通じて提供する予定。
Door Detection(ドア検出)は、目の不自由な人が初めて訪れる場所でもドアを検出し、ドアまでの距離や状態(開いているか閉じているか、ドアの開閉の仕組み、ノブやハンドルの有無など)を把握するのを支援する。店名や部屋番号、バリアフリーマークなど、ドア周辺のサインやシンボルも読み取って伝える。LiDARスキャナーを搭載したiPhoneおよびiPadで、「拡大鏡 (Magnifier)」から利用できるようになる。
Apple Watch Mirroringによって、音声コントロールやスイッチコントロールといったiPhoneのアクセシビリティ機能を使って、iPhoneからApple Watchを操作できるようになる。小さな画面の操作が困難な人を含めて、血中酸素測定や心拍計、「マインドフルネス」といったヘルス/ウェルネス機能を備えたApple Watchを活用するのをサポートする。Apple Watch Series 6以降で利用可能になる。
また、簡単な片手ジェスチャーでApple Watchの一部の操作を行えるようにするAssistiveTouchを使ったアシスト機能が拡充する。新しいクイックアクションでは、ダブルピンチ(人差し指を親指に2回すばやくタップする)ジェスチャーで、電話の応答と終了、通知のクリア、写真の撮影、「再生中」アプリでの再生と一時停止、ワークアウトの開始/一時停止/再開などを行える。
Live Captionsは、ビデオ通話などの音声を認識してリアルタイムでキャプション表示する機能。ベータ機能として英語(US、カナダ)から、iPhone(iPhone 11以降)、iPad(A12 Bionic以上を搭載する機種)、Mac(Apple Silicon搭載機種)で利用できるようになる。
ほかにも、1つのゲーム操作に2つのゲームコントローラを接続してゲームプレイを手伝えるようにする「Buddy Controller」、Siriがリクエストに応えるまでの待ち時間を調整する「Siri Pause Time」、音声で1文字ずつスペルを入力できる「Voice Control Spelling Mode」、ユーザーの環境特有の音を認識する音声認識のカスタマイズなどの提供を予定している。