SNSで大きな話題になった“身につけるだけで監視カメラに認識されなくなる服”が、10月27日まで渋谷PARCO(東京都渋谷区)で展示されています。実際に試したところ、確かにカモフラージュ柄のバッグを手にした人が人物として認識されなくなりました。興味深い「デジタルカモフラージュ」の展示として、一度体験してみてほしいと感じます。
“身につけるだけで監視カメラに認識されなくなる服”を展示しているのは、渋谷PARCO内のCOMINGSOONで開かれている展示会「Camouflage Against the Machines」。独自のカモフラージュ柄がプリントされた服やバッグ、スケートボードを並べているほか、購入もできます。
要となるカモフラージュ柄は、監視カメラが人間を認識するAI(人工知能)を誤認識させる役割を持っています。一般的なカモフラージュの模様をベースに、AIによる処理や研究を重ねて独自に生成したとのことですが、柄をよく見るとなんとなく人間のようにも見えます。実際に試したところ、確かにカモフラージュ柄のバッグを手にした人が人物としては認識されなくなりました。
監視カメラに認識されなくなるカモフラージュ柄ですが、ほかにもさまざまな柄を開発していました。面白いと感じたのが、渋谷の名所として知られるタワーレコードのロゴをアレンジして作成した柄や、渋谷のスクランブル交差点をイメージした柄など、ご当地の要素を盛り込んだ柄を用意していること。
展示会を企画したUNLABELEDの田中直基さんは「これで犯罪から逃れられるなど悪用できるわけではない」と語りますが、高度なAIを搭載する電子の目をごまかせるのは面白いと感じました。会場では、要となるカモフラージュ柄が大きくプリントされたチラシを無料で配布しているので、自身で研究してみるのもよいでしょう。