Apple Musicは、iPhoneやMacなどApple製品専用のサービスではありません。Windows(iTunes)でも聴くことができ、AndroidでもApple Musicアプリが動作する端末であれば利用できます。WEBブラウザも含めれば動作環境はさらに多く、今後も増えることでしょう。

Android版Apple Musicアプリは、Android 5.0(Lollipop)以降で動作します。Apple IDが必要なことや、ファミリープランを選択した場合最大6人の家族で共有できるなど、利用条件は同じです。もちろん、聴き放題の曲数など利用できるコンテンツに差はありません。

2021年6月に開始されたロスレス/ハイレゾ、および空間オーディオの配信についても同等のサービスを利用できます。ハイレゾ再生(48kHz/24bitを上回る情報量での再生)はUSB DACなどの外部機器を用意するか、高性能DACチップを搭載し本体でハイレゾ再生可能な端末を利用することになりますが、基本的には同等です。

ただし、いくつかの違いはあります。たとえば、空間オーディオはAndroid端末側でDolby ATMOSがサポートされていなければなりません。Dolby ATMOS非対応の端末でもApple Musicアプリは動作しますが、空間オーディオ対応の楽曲を再生しても通常のステレオ音声となります。

一方、Androidが有利な機能も存在します。たとえば、グラフィックイコライザー。iOSのミュージックアプリにもイコライザー機能は用意されているものの、「ダンス」や「ポップ」といったプリセットを選択できるに過ぎず、周波数帯を選んでの調整はできません。Androidの場合、Apple Musicアプリの設定画面から「イコライザ」を選択すれば、その端末に応じたイコライザー機能を利用できます。端末およびAndroid OSのバージョンにより対応が異なるものの(利用できない端末もあります)、自由度という点ではAndroidに軍配が上がります。

BluetoothオーディオもAndroidが有利です。iOS/iPadが対応するBluetoothオーディオのコーデックはSBCとAACのみですが、aptXやaptX Adaptive、LDACといったコーデックをサポートするAndroid端末を利用すれば、より高音質なロスレス再生を狙えます。

  • Apple Music、iOS版とAndroid版の違いとは