インターネットイニシアティブ(IIJ)は、3月14日から4月20日まで開催されるクラシック音楽祭「東京・春・音楽祭2025」において、66公演のライブ・ストリーミング配信、チケット販売サイト運営、決済システム提供など、公演のライブ配信を総合的にサポートする。

毎年3月から4月にかけて開催される「東京・春・音楽祭」は、上野公園にある東京文化会館を中心として国立科学博物館や東京都美術館などの各文化施設をコンサート会場にするクラシック音楽祭。IIJはこれまでもこの音楽祭をサポートしており、近年は公演のライブ・ストリーミング配信も実施している。配信はPC/スマートフォン/タブレットで視聴可能。視聴チケットは「ネット席」として 「東京・春・音楽祭2025」のWebサイトで販売され、公演により1,000円/1,500円の2段階の価格が設定されている。

今年の技術的な取り組みとしては、コルグ(KORG)との協力により、3月14日に開催される室内楽公演で「Dolby Atmos」対応の動画配信システム「Live Extreme」 を活用したライブ配信を実施する。

また、オランダのBCNEXXTが提供するクラウド型ストリーミング配信サービス「Vipe」 を導入し、リモートプロダクションによるライブ配信を実施。さまざまなリモートプロダクションの形態に対応できるよう、BCNEXXTのPlayoutサービス を活用して配信する。

さらに、国立西洋美術館の地下ホールで行われる公演の配信では、建物の制約によりこれまでは困難だったライブ配信を、屋外用無線LANを活用して東京文化会館の中継設備へデータを送信する 形態でのライブ配信の検証を行う。今後はグループ会社のIIJエンジニアリングと協力し、文化財保護の観点から配線工事が制限される施設でもライブ配信を可能にする技術の研究・改良を進める計画だ。