キヤノンは5月11日、新コンセプトのVlogカメラ「PowerShot V10」を発表した。伝統的なデジカメのデザインに縛られないコンパクトな縦型デザインを採用し、スマホのように片手で自撮りできる。底面には可動式のスタンドを内蔵し、三脚などのアクセサリーを用いずに自由な角度で固定できるのも特徴。センサーは1インチの大型CMOSセンサーで、美肌機能も備えており、スマホのインカメラによる自撮りよりもきれいに撮れるようにした。スマホの自撮りに不便さを感じていたZ世代を中心に訴求する。

価格はオープンで、予想実売価格は6万円前後。トライポッドグリップ「HG-100TBR」が付属するトライポッドグリップキットは6万5500円前後。発売は6月下旬の予定。

  • キヤノンが発表した新コンセプトのVlogカメラ「PowerShot V10」

  • これまでのデジカメとは異なる操作で扱える。本体も一般的なデジカメより小さい

ふだんスマホで自撮りやVlog撮影、ライブ配信をしている若年層をメインターゲットにしたVlogカメラ。「スマホでの撮影は手軽でよいが、バッテリーやストレージを消費してしまうし、インカメラは画質があまりよくない。何かに立て掛けないとスマホを固定できないのも不便」といった不満の声を受け、スマホ撮影のような手軽さを維持しつつ画質や利便性を高めたVlogカメラとして開発した。

  • 自撮りもスマホ感覚で手軽にできる

  • カメラが手軽に固定できるので、楽器演奏や製品レビューなどのライブ配信もラクチン

  • 前傾させれば、料理中のライブ配信もできる

本体は縦型デザインで、レンズの下に撮影ボタンを設けることで、スマホと同じように片手で撮影の操作ができるようにした。本体も一般的なコンパクトデジカメや他社のVlogカメラよりもひとまわり小さく仕上げた。

  • 19mm相当の単焦点レンズを上部に配置。その下に大きな撮影ボタンを用意するなど、一般的なデジカメとはまったく違うスタイルに仕上げた

  • 背面にはいくつかの操作ボタンを搭載するが、画面のタッチ操作でも設定変更が可能

  • スマホ感覚で親指だけで撮影や停止の操作ができ、スマホよりも格段にコンパクトで扱える

底面に可動式のスタンドを搭載するのも特徴。自由な角度で固定でき、机の上などに設置して自撮りできるほか、カメラ部を下方向に向けて料理中の動画も撮影できる。液晶パネルは2インチ(46万ドット)で、表示部を手前にして自撮りできる。UVCに対応しており、パソコンに接続すれば高画質Webカメラとして使える。

  • 底面に可動式のスタンドを内蔵し、無段階で角度を付けてカメラを固定できる

  • カメラ単体で自立でき、液晶パネルを手前に向ければ手放しで自撮りできる

  • スタンドを手前方向に向ければ、前傾した状態でも固定できる

1インチの大型CMOSセンサー(有効1520万画素)を搭載し、夜間でもノイズを抑えたきれいな動画が撮れるようにした。5段階で肌の表現をなめらかにできる美肌モードも搭載する。レンズは、仲間との自撮りに最適な画角といわれる19mm F2.8の超広角レンズを採用。最大3倍のデジタルズームに対応する。マイクは、大型タイプのステレオマイクを上部に搭載し、クリアな音声を収録できる。

  • レンズは19mmの超広角で、自撮りに向く画角として採用を決めたという

  • 3人や4人の自撮りでも人物が切れずに済む

  • 上部に大型のステレオマイクを内蔵する

  • 全方位から音を高音質で収録できる。モフモフとしたウィンドジャマーは用意しない

本体サイズは63.4×90×34.3mm、重さは約211g(メモリーカード、バッテリー含む)。