ライアットゲームズは、PCオンラインゲーム『リーグ・オブ・レジェンド(League of Legends)』の2023年国際大会の開催地および大会形式の変更を発表した。「Mid-Season Invitational(MSI)」はロンドンで、「League of Legends World Championship(Worlds)」は5年ぶりに韓国で開催される。

MSIは、世界各地から集まった13のトップチームが、MSI王者の称号をかけて戦う国際大会。参加チーム数を11チームから拡大し、プレイインステージとブラケットステージの2つのダブルイリミネーションステージが設けられる予定だ。

プレイインステージでは、計8チームが4チームずつ2つのグループに分かれ、BO3のダブルイリミネーション形式で対戦。シードチームはLEC、LCS、LPLから2チーム、そしてLLA、CBLOL、PCS、VCS、LJLから1チームが選出される。各グループのトップチームと、ロワーブラケットの勝者同士で争われる敗者復活戦の勝利チームが、すでに進出が決定している5チームと共にブラケットステージへと進出する。

ブラケットステージは、プレイインを勝ち上がった3チームに、LEC1、LCS1、LPL1、2022 WorldsのファイナリストであるLCK1、LCK2を加えた計8チームで競い合う。

また、Worldsでも大会形式を一新する予定だ。2023年のWorldsでは、22チームがプレイイン、スイス、ノックアウトの3つのステージで対戦。さらに、本戦がスタートする前に、新たな予選「Worlds Qualifying Series(WQS)」を開催する。

WQSでは、LECとLCSの第4シード同士がBO5形式で対戦。勝利チームは、Worlds本戦への切符を手にする。来年以降はWQSの規模を拡大し、ほかの地域やチームが参加できるようにする方向だ。

WQSの勝利チームを含む22チームが韓国に集結。そのうちの8チームはプレイインステージからスタートし、シード割り当ては、各地域のこれまでの国際大会での成績をもとに決定した。

【プレイインステージから対戦を始める8チーム】
VCS、PCSの上位2チーム
LLA、CBLOL、LJLのトップチームおよびWQS勝利チーム
【スイスステージから対戦を始める14チーム】
LPL、LCKの上位4チーム
LEC、LCSの上位3チーム

プレイインは、4チームずつ2つのグループがダブルイリミネーションブラケットで戦い、そのうちの2チームがスイスステージへ進む。各グループのダブルイリミネーションブラケットはBO3形式。そして、片方のグループの「アッパーブラケットの勝者」と、もう片方のグループの「ロワーブラケットの勝者」がBO5形式で対戦し、その勝者がスイステージへ進出する。

スイスステージでは、勝敗数の同じチーム同士が3勝か3敗に達するまで戦う、5ラウンドのスイス方式を採用した。このステージの初戦は、各チームが別の地域のチームとランダムに組み合わされて対戦。ラウンド2では、同じ勝敗数のチーム同士で対戦。これらの対戦を計5ラウンド実施し、3勝をあげたチームがノックアウトステージに進出する。3敗したチームはその時点でトーナメント敗退。ノックアウトステージ進出、またはトーナメント敗退が決定する試合はすべてBO3形式で、それ以外の試合はBO1形式で行われる。

ノックアウトステージは、スイスステージから勝ち上がった8チームによるシングルイリミネーションブラケット。ブラケットの対戦組み合わせは、スイスステージの順位に基づいて決定される。このシングルイリミネーションブラケットで、準々決勝、準決勝、決勝が行われ、2023年の世界王者が決まる。

今回、Worldsに関しては、BO形式の対戦を増やし、地域間でより多くの戦いが繰り広げられるようにすることを目指して形式を決定。Worldsの試合一つひとつに重要性を持たせる、そして対戦するチームにとって大会結果に影響のないイリミネーション制の試合を最小限に留めるという狙いもあるという。

プレイインとスイスに複数のイリミネーション方式を採用することで、大会の序盤に好調なスタートを切れなかったチームに復活のチャンスを与えることができ、ファンには応援しているプロチームの試合をより多く観戦できるというメリットを提供。ノックアウトステージでシングルイリミネーションのBO5形式を採用しているのは「世界最強を決める最高の舞台には、一戦にすべてをかける緊張感のある戦いが相応しいと考えているから」との理由を明示した。