シャープは12月7日、同社のAIoT技術を搭載したプラズマクラスター冷蔵庫を6モデル発表しました。ラインナップは以下の通り(価格はオープン、以下は推定市場価格)。
ガラスドアのフラッグシップ「GKシリーズ」
・SJ-GK50K(504L)、2023年2月22日発売、430,000円前後
・SJ-GK46K(457L)、2023年2月22日発売、420,000円前後
メタルドア「MFシリーズ」
・SJ-MF50K(504L)、2023年2月9日発売、360,000円前後
・SJ-MF46K(457L)、2023年2月9日発売、350,000円前後
・SJ-MF43K(429L)、2023年1月19日発売、340,000円前後
どっちもドアの非フレンチドア
・SJ-MW46K(457L)、2023年2月9日発売、350,000円前後
いずれも音声を利用する「使いきりレコメンド」や、快速冷凍といった新機能を搭載しています。プレス向けの体験会で新機能をチェックしてきました。
在庫管理にAIoT機能を利用した「使いきりレコメンド」
2022年に発表された冷蔵庫の新モデルは、複数のメーカーが冷蔵庫にカメラを搭載。外出先から冷蔵庫内の在庫がわかる機能が注目を集めています。この数年、冷蔵庫に在庫管理機能を持たせるメーカーは増えていますが、よくあるのがアプリを使った在庫管理です。
アプリでの在庫管理は、食材を冷蔵庫に入れるときアプリを起動し、食材の名称を手入力するといった手間が発生します。このため、結局は面倒になった続かない家庭が多いようです。
今回の新製品は「使いきりレコメンド」機能によって、冷蔵庫内の在庫リスト(食材)を音声で登録可能。在庫登録にいちいちスマートフォンを必要とせず、冷蔵庫に向かって声を出して話せばよいので、食材登録がだいぶ簡単になりそうです。登録した食材を使ったレシピを冷蔵庫からオススメしてくれる設定にもできるので、忘れがちな食材のロス対策にもなるでしょう。
もうひとつの注目新機能が「快速冷凍」です。これは、冷却ファンの回転数を高めて、食材を冷凍するスピードをアップさせる機能。
冷凍庫は通常-18℃前後の低温で食材を冷凍しますが、食材が凍る過程で通る-1℃から-5℃の温度帯は「氷結晶生成帯」というもの。この温度帯は食材の細胞が傷つきやすく、「魔の温度帯」などとも呼ばれます。「美味しく保存するための冷凍」には、食材をすばやく氷結晶生成帯以下の温度に冷やすことが重要なのです。
シャープによると、すばやい冷凍は食材を美味しく冷凍保存できるだけでなく、栄養素も保持しやすいそう。快速冷凍で冷凍したニンジンは、ビタミンCの流出を約51%抑制できたとのこと。
フラッグシップのGKシリーズはドアポケット面積が14%アップ!
ガラスドアタイプのフラッグシップとなるGKシリーズのみ、ドアポケットのサイズが14%アップ。従来モデルのドアポケットには、2Lサイズのペットボトル×5本を収納できていましたが、新モデルでは7本も収納可能に。
ドアポケットが重くなると、ドアの開け閉め時に「ガチャッ」と大きな音が出やすくなりますよね。そこでGKシリーズは、ドアにも新機能「そっとクローズ」を搭載。
扉が閉じる直前にスピードを落とすダンパー機構を組み込み、ドアが閉まるときの音が静かです。そのほか、10cm以内の距離で開いた状態だと自動的にドアが閉まるオートクローズ機能も備えました。「閉めたつもりだったのに隙間が開いていた」というドアの閉め忘れも防ぎます。省エネにも貢献しそうです。
シャープの冷蔵庫らしい人気機能も継続
従来モデルの人気機能も、もちろん継続しています。たとえば「プラズマクラスター冷蔵庫」という名前の通り、冷蔵庫内には定期的にプラズマクラスターイオンが放出され、庫内を除菌します。
さらに、ドアを全開にしなくてもドアポケットのペットボトルを取り出せる「側取りポケット」、GKシリーズは冷凍庫内を自由に区切れる「四切り名人」機能といったように、日々の使い勝手を向上する多くの工夫した機能を備えています。
このほか、お店の特売情報をゲットしたり、食材の冷蔵方法のアドバイスや献立相談ができたりするAIoT機能など、プラズマクラスターとあわせて「シャープならでは」の機能が豊富。
今回の新製品はまた、25項目の省エネテクノロジーが使える「節電25」モードを搭載しています。すべての機能を有効にすると、通常運転よりも最大25%の節電が図れるとのこと。電気代の高騰が問題になっていまるいま、毎日24時間稼働しっぱなしの冷蔵庫で節電できるのはうれしいポイントですね。