エミライは、米Noble Audioの完全ワイヤレスイヤホン「FoKus PRO」を12月17日に発売する。「カスタムイヤホンを無線化する」というコンセプトを発展させた“音質ファースト”設計が特徴だ。価格はオープンプライスで、店頭価格は49,500円前後を見込む。
「音質に振り切ったワイヤレスイヤホンがあってもいいのではないか」という発想で開発した新製品。主にプロが利用するカスタムIEM(インイヤーモニター)を設計・製造してきたNoble Audioの創立者、ジョン・モールトン氏が“遊び”で始めた「カスタムイヤホンを無線化する」というコンセプトを発展させ、従来のワイヤレスイヤホンの延長線上での発想ではたどり着けない“音質ファースト”設計を体現したという。
10月にティザーサイトを公開し、「今冬発売予定」とアナウンス。主な仕様はティザーサイトで明らかになっており、12月7日には製品の詳細を公開していたが、今回発売日と価格が正式に決まった。なお、日本で販売するFoKus PROは、Bluetoothの電波出力を強めた日本向け特別仕様の限定生産品になるという。
中高域用にKnowles製バランスド・アーマチュア(BA)ドライバー2基、低域用に8.2mm径マグネシウム・アルミニウム合金製ドライバー1基を搭載したハイブリッド構成で、低域用のダイナミック型ドライバーは従来機種「FALCON PRO」を上回るサイズとなっている。
これにより、中高域から低域のつながりは「ワイヤレスイヤホンの常識を覆す滑らかなリレーション」を実現。「優れた有線イヤホンとデジタルオーディオプレーヤーとの組み合わせにも遜色のない、どの帯域もクリアに鳴らし切る高い解像度」を特徴としている。チューニングは、聴覚学者であり聴覚専門医でもある“Wizard(音の魔術師)”、ジョン・モールトン氏が担当している。
カスタムイヤホンメーカーならではの耳にしっかり収まる形状を採用し、装着するだけで外部の騒音も自然にカットできるとする。物理的な遮音性と限られたサイズの本体の音響設計を突き詰めており、ノイズキャンセリング機能や防水機能をあえて排し、音質最優先設計とした。
また、FALCONシリーズとは異なる、サイズや形の違う独自のイヤーピースを同梱。耳の穴の形を問わずフィットするという。
従来の完全ワイヤレスイヤホン「FALCON」シリーズ同様、クアルコムのBluetooth SoC「QCC3040」を搭載し、Bluetooth 5.2に準拠。左右イヤホンが同時にデバイスと接続する「TrueWireless Mirroring」や、バッテリーの⽚減りを防ぐロールスワッピングにも対応する。
コーデックはSBC、AAC、aptXに加えて、高音質・低遅延なaptX Adaptiveもサポート。aptX Adaptive対応のAndroidスマートフォンと組み合わせると、接続状況や音声のデータ量に応じて最適な転送ビットレートに可変させ、高い接続安定性と低遅延性能を実現する。最⾼品質時はaptX HD同等の48kHz/24bitの伝送が可能だ。
日本仕様のFoKus PROは、複雑な電波状況を考慮してBluetoothの電波出力を強化すべく、新たなアンテナを搭載して接続安定性を高めており、通勤や通学、混雑している駅のホームなど、電波干渉の多い場所での利用でも途切れにくく、快適に使えるとする。
FoKus PRO専用アプリを用意。ユーザーの聴力を測定し、ユーザー毎に最適なリスニング体験をもたらすというパーソナルモードを搭載する。音楽の再生・停止などのタップ操作のカスタマイズや、イコライザーの選択・調整もできる。
連続再生時間はイヤホン単体で7.5時間(50%音量時)、充電ケースで3〜4回の充電が可能で、イヤホン本体は1.5時間で充電できる。充電用USBケーブルやポーチなどが付属する。