ニューヨーク連邦準備銀行は、世界の金融システムの発展に利用される技術を探求することを目的としたニューヨーク・イノベーション・センターの立ち上げの一環として、国際決済銀行イノベーション・ハブと提携することを発表した。

連邦準備制度理事会のパウエル議長は、ニューヨーク・イノベーション・センターの開所式でスピーチを行い、今回の提携は、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の展開を含むデジタル通貨の分析を支援するものであると述べた。また、同センターは、国境を越えた決済システムの改善を目的とした分析を支援する。

「過去10年間の技術的変化と革新のペースから、我々は第4次産業革命、すなわちデジタル革命の中にあるという主張がある。高度なデジタル技術、機械学習、人工知能、ビッグデータの応用などによる急速なイノベーションは、金融セクターに革命をもたらしている」

元PwCのバンキング・トランスフォーメーション・ディレクターであるパー・フォン・ゼロヴィッツ氏が、このイノベーションセンターを率いる。香港、シンガポール、トロント、ロンドン、ストックホルムなどに拠点を置くBISイノベーションハブは、CBDCを各国の決済システムや中央銀行が使用するその他のインフラに統合することを目的としたいくつかの研究プロジェクトを支援してきた。今年1月に行われたBISの調査では、主要な中央銀行の86%がCBDCの導入を積極的に検討していることがわかった。