ビットコイン(BTC)ファンかつテスラのCEOで、世界で最も裕福な男であるイーロン・マスク氏は、テスラ株(TSLA)の10%を売却するかもしれない。

米国では現在、マスク氏ら富裕層が、資産に見合った税金を支払っていないとの批判が出ている。

これに対して11月6日に行われたツイッターのアンケートで、マスク氏は自身が保有する1億7050万株の10%で現在230億ドルの価値がある株を売却すべきかどうかを問いかけた。

ツイッターがマスク氏にテスラ株を売るように指示

ジャネット・イエレン米財務長官は今年、「例外的な金持ち」の納税者を対象とした計画の一環として、政府は含み益に課税すべきだと主張し、波紋を呼んだ。

この提案は、仮想通貨に適用することが難しいことから、ビットコイン支持者は即座に反対した。

ビットコイン、イーサ(ETH)、ドージコイン(DOGE)をポートフォリオに持つマスク氏は、直接的な批判を避け、代わりに、調査結果によって指示された場合には、保有するテスラ株の10%を売却すると約束した。

「私は、この投票結果がどちらに転んでも、その結果に従う」と書いた。

また、彼は「どこからも現金の給料やボーナスを受け取っていない」としていることから、この売却は彼にとって唯一の課税対象となる。

7日時点では、320万人の回答者のうち57%が、売却を進めるべきだと回答。金曜日のTSLA株終値は1,222ドルの1,930万株、総額235億8,260万ドルの売却となる。

Elon Musk’s Twitter survey as of Nov. 7, 3pm UTC. Source: Elon Musk/ Twitter

タイムリーな売り場?

既報のように、最近、テスラ株と同社が保有する15億ドルのBTCの両方が上昇したことで、マスク氏の純資産は25兆円を超えた。

10月には、同氏は持続すると見られるインフレについて警告した。

世界一の大富豪による経済的決断は、これまでもビットコイン市場を不安にさせてきた。特に、テスラが仮想通貨の環境への影響を懸念して、同社の自動車へのビットコイン決済を停止したことは記憶に新しいところだ。今回の投票結果も価格に何らかの影響があるかもしれない。

TSLA 1-week candle chart. Source: TradingView