倒産した仮想通貨融資会社ジェネシスの弁護士は、早ければ今週中に債権者との紛争を解決でき、5月下旬には連邦破産法第11条の手続きから抜け出せるだろうと楽観視している。ロイターの報道によると、ジェネシスの弁護士であるショーン・オニール氏は、1月23日にニューヨーク南部地区連邦破産裁判所で行われた初回審問で、このような発言をした。
また、ジェネシスは今週末までに債権者との紛争を解決できると「ある程度の確信」を持っていると述べた。必要であれば、裁判官が調停者を設置するよう求めると彼は付け加えたが、「今の時点では、調停役は必要ないと思う。私は非常に楽観主義者だ」としている。
ジェネシスは、1月19日に連邦破産法第11条の適用を申請した。当時、同社はすでに再建計画を立て、「売却、資本調達、持分取引」に向けたプロセスを検討しており、「新しい所有者の下で事業を立ち上げる」可能性があるとしている。
今回の倒産は、仮想通貨取引所FTX破綻による市場の混乱を理由に、ジェネシスが11月に出金を停止してから約2カ月後のことだった。
裁判所側は、破産手続きで標準的な「初日」の一連の申し立てを認め、従業員や業者への支払いを許可した。裁判所は、ジェネシスがプライバシーの問題を理由に、債権者リストの顧客名を明らかにする必要はないと付け加えた。さらには、もし名前が公開された場合、金融業者は利用者にフィッシング詐欺の可能性について警告するよう提案した。
資産と負債は50億ドル強で、10万人以上の債権者に少なくとも34億ドルの負債があると報告されている。
仮想通貨取引所のジェミナイはジェネシスの最大の債権者であり、7億6600万ドル近くの債権がある。
最大の債務者は親会社のデジタル・カレンシー・グループ(DCG)で、ジェネシスに約16億5000万ドル(5億7500万ドルが5月の返済期限、11億ドルは10年後に満期になる約束手形)の債務を負っている。