著者 松田康生(まつだやすお)楽天ウォレットシニアアナリスト
東京大学経済学部で国際通貨体制を専攻。三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事、2021年のピーク800万円、年末500万円と予想、ほぼ的中させる。2022年1月より現職。
ポイント
・17,000ドル台回復
・上値を押さえていたダブルトップのネックラインを上抜け
・LTCの調整が一服
・米下院が13日、上院が14日に公聴会を開催、SBF氏を召喚する可能性
昨日のBTC相場
昨日のBTC相場は小反発。
一昨日17,000ドル(約230万円)台で上値を押さえられると、16,000ドル(約220万円)台後半に値を下げたが、今朝方17,000ドル台に値を戻している。
このところのアルトコインの戻りをけん引していたLTCが値を下げたこともあり、BTCは一昨日17,000ドルを割り込むと、小さなWトップを形成、そのネックラインとなる17,000ドル近辺がレジスタンスとなっていた。
また、信用不安が懸念されるGenesis Tradingの兄弟会社Grayscaleが運営するBTCファンドGBTCに対し一部ヘッジファンドが解散を求める訴えを起こしたことが嫌気されGBTC価格が下落、ファンドが保有するBTC価格に対するディスカウント率が47%まで低下した。
Genesisの信用不安の原因となったレンディング部門は顧客資産の保護と流動性確保に数週間要すると表明、GBTCの下落は一服した。
BTCは16,000ドル台後半でもみ合っていたが、午後に入りLTCの調整が一服、上昇に転じると、BTCは上値を押さえていたWトップのネックラインを上抜け、17,000ドル半ばまで値を戻した。