FTX破綻の問題は依然として世界中の企業に影響を与え続けている。

ロンドンを拠点とする仮想通貨投資会社ニッケル・デジタル・アセット・マネジメントは18日、同社の資金のうち約1200万ドルがFTXにロックされていると報告した。同社の最高投資責任者によると、引き出すことができなくなっている資金は、同社の運用資産2億ドルの約6%を占めるとしている。

ほかにも、NFTプロトコルのMetaplexが、FTX破綻の「間接的影響」のため、「Metaplex Studiosチームの数名」をレイオフした。Metaplex Studiosの共同創設者兼CEOであるスティーブン・ヘス氏は、ツイッターのスレッドで明らかにした。

「当社の財務はFTXの破綻による直接的な影響は受けておらず、当社のファンダメンタルズは強固なままですが、市場への間接的な影響は大きく、今後より保守的なアプローチを取る必要がある」と述べています。

オンタリオ州教員年金基金も損失を計上することになった。カナダに本拠を置く教員年金基金の発表によると、FTXインターナショナルとその米国法人であるFTX.USに7500万ドルを投資していた。オンタリオ教員年金は、この投資が純資産総額の0.05%未満であり、「FTXインターナショナルとFTX.USのそれぞれ0.4%と0.5%の株式を所有している」と発表している。その損失には失望したが、同年金では「今回の投資による財務上の損失は、我々の総純資産に対する規模や強固な財務体質を考えれば、影響は限定的である」と主張している。

シンガポールの政府系投資会社テマセクも、FTXに総額2億7500万ドルを投資していることを発表している。FTXインターナショナルに2億1000万ドル、FTX USに6500万ドルを投資しており、それぞれ株式の1%と1.5%に相当する。同社は8カ月にわたるデューデリジェンスでも、FTXの財務に危険な兆候はみられなかったと述べている。