アジアでCOVID-19が流行する前、国際通貨基金(IMF)によると、仮想通貨と金融市場の間に強い相関関係が生じている。
21日のブログ記事で、IMFのエコノミストのグループは、アジア市場でより大きな金融システムに仮想通貨の統合が急速に成長しているとして懸念を示した。金融の安定性に一定のリスクをもたらすとしている。
「金融部門は、これらの急激な動きから隔離されているように見えるが、将来の好不況サイクルではそうではないかもしれない。仮想通貨と従来の金融資産・負債の両方を保有する個人投資家や機関投資家を通じて、悪影響が広がる可能性がある」
エコノミストはさらに、ビットコイン(BTC)とインドの株式市場のリターン相関が、パンデミックの間に10倍に増加した例を挙げた。
仮想通貨と伝統的な金融の結びつきが強まった背景には、株式市場で仮想通貨関連のプラットフォームや投資商品が受け入れられるようになったことと、アジアの個人投資家や機関投資家による仮想通貨の採用が増えたことがあるとみられる。
専門家は、2022年1月の「グローバル金融安定化ノート」で言及したスピルオーバー効果から、アジアでの仮想通貨と株式の相関関係の上昇が、インド、ベトナム、タイでの仮想通貨と株式のボラティリティ急増が伴っていることを明らかにした。結論として、アジアの規制当局は、「規制対象金融機関に関する明確なガイドラインの策定」、「個人投資家への情報提供と保護」、「法域を超えた緊密な連携」を行うよう勧告されている。