仮想通貨レンディングのセルシウス・ネットワークは、カストディアンのプライム・トラストがおよそ1700万ドル相当の仮想通貨を引き渡さなかったと主張し、訴訟を起こした。

23日にニューヨーク南部地区の米国破産裁判所に提出した書類で、セルシウスの弁護団はプライム・トラストに対して、同社が2021年6月にセルシウスとの関係を終了した際に1700万ドル相当の仮想通貨を返却しなかったと主張している。セルシウスによると、プライム・トラストは2020年から2021年半ばまでニューヨークとワシントンのユーザー向けに仮想通貨カストディアンを務め、契約終了後に1億1900万ドルの仮想通貨を返却したが、一部の資金を保持した。内訳は398BTC、3740ETH、226万1448USDC、19万6268CELだ。合計額はおよそ1740万ドル

「破産手続きの開始に伴い、プライム・トラストは破産法に基づいて、残りの仮想通貨を含め、所有しているセルシウスに属するすべての財産をセルシウスに引き渡す義務があり、破産法第542条に従って、それらを引き渡すよう命令されるべきだ」と申請書は述べている。「あるいは、セルシウスは、プライム・トラストがセルシウスに仮想通貨を引き渡し、譲渡することを義務付ける特定の契約条項の特定履行を求めている」

弁護団はこう付け加えた。

「セルシウスは、プライム・トラストがその義務を果たし、特定された対象資産をセルシウスに譲渡するよう、何カ月にもわたって説得を続けた。時には、その努力が報われそうになったこともあった。しかし、今日に至るまで、プライム・トラストは、セルシウスがプライム・トラストに公開するよう指示した対象不動産を不当に差し止め続けている」

7月、セルシウスはコンパウンド(COMP)、エイヴ(AAVE)、メーカー(MKR)に対して負っていた債務を清算し、破産を申請した。既報のように、セルシウスが10月までに資金不足に陥る勢いで、破産申請にある12億ドルの赤字に対して、同社の負債は28億ドルに近いとされる。