テザー社のセルシウス・ネットワークに対するビットコイン(BTC)建ての融資は損失なく完全に清算された。これによりステーブルコインの発行元であるテザー社が経営難に陥った仮想通貨っ起業に対する巨大なエクスポージャーを持っているかもしれないという懸念が緩和されることになった。
金曜日に発表された声明の中で、テザー社は、ゼルシウスとの融資契約により、基礎となるビジネスのダウンサイドリスクを防いだと説明している。具体的には、セルシウスに発行されたBTC建ての融資は130%の過剰担保となっており、当初の契約ではテザー社が担保を清算して融資をカバーすることが認められていた。
「このプロセスは、市場への影響をできるだけ少なくする方法で実施され、実際、ローンがカバーされた後、テザー社は契約に従って残りの部分をセルシウスに返却した」と声明は説明している。「セルシウス向けポジションは、テザー社に損失を与えることなく清算された」。
6月、仮想通貨レンディングを手掛けるセルシウスが「極端な市況」のために出金停止を余儀なくされた後、セルシウスの債務超過の噂が流れ始めた。
セルシウスは2021年にビットコインを担保としてテザー社から10億ドルを借り入れていた。またテザー社は2020年にセルシウスに1000万ドルの株式投資も行っている。
6月に危機が展開される中、テザー社はセルシウスへの融資は、時価総額で世界最大のステーブルコインであるUSDTの健全性や裏付けとは無関係であると説明する声明を発表していた。
“テザー社の投資ポートフォリオには、当社の株主資本の最小部分を占める投資が含まれていますが、この投資と当社自身の埋蔵量や安定性との間には相関関係がありません。”と同社は6月13日に述べています。このメッセージは、金曜日のテザー社の声明でもそのまま伝えられている。